Bresciani, Luca, et al.
"Lumbosacral intervertebral disk extrusions in 13 dogs." 
Veterinary Surgery 50.4 (2021): 823-832.


PubMedリンク PMID:33749866
本文:無料公開なし

タイトル:腰仙部椎間板突出の犬13頭

==アブストラクト===
目的:腰仙部椎間板突出のを外科的に治療した犬臨床徴候、MRI所見、および転帰について記述すること。

研究デザイン:回顧的研究。

動物:犬13頭。

方法:腰仙部椎間板突出と術中にあっ苦呈された犬の記録とMRI検査をレビューした。胸腰部椎間板突出のMRIの特徴をすべての症例に適応した。術後の転帰については、優良、良好、不良のいずれかとして主観的に評価した。

結果:すべての犬で、腰仙部の痛みと神経根徴候が急性または亜急性に発症した。7頭で神経学的異常がみられた。MRIにより、全ての犬で片側性の椎間板ヘルニア物質と部分的から完全な椎間板の変性がみられた。10頭では、硬膜外の物質は椎間板腔から頭側および/または尾側へと広がっていた。すべての犬でL7-S1背側椎弓切除と突出した椎間板物質の除去が行われた。6頭では、炎症性の変化により手術は複雑となり、1頭では硬膜外脂肪織炎がみられた。術後4-6週間での再診では、経過は11頭で優良と判定され、残りの2頭では1頭で反対側の神経根徴候があり、脂肪織炎のあった1頭では歩行不能の不全麻痺があり、経過は不良と判定された。

結論:犬の腰仙部椎間板突出は、腰仙部痛と神経根徴候の急性/亜急性の発症と、MRI検査で変性したL7-S1椎間板上の側方化し、しばしば分散した硬膜外の物質、という特徴をもっていた。早期の背側椎弓切除による減圧は、一般的に良好な臨床転帰を招く。

臨床的意義
:これらの犬の臨床的特徴と画像の特徴の観察は、腰仙部椎間板突出を臨床的に疑うきっかけになるだろう。