Woolhead, Vanessa L., et al.
"Breed predispositions, clinical findings, and prognostic factors for death in dogs with nonregenerative immune‐mediated anemia."
 
Journal of veterinary internal medicine 35.1 (2021): 252-260.


PubMedリンク PMID:33617109
本文:無料公開あり(全文

タイトル:非再生性免疫介在性貧血の犬における品種素因、臨床所見、および死亡の予後因子

==アブストラクト===
背景
非再生性免疫介在性貧血(nrIMA)の犬における品種素因、生存、および予後因子についてはこれまで評価されていない。

仮説/目的:nrIMAの犬の臨床病理学的変数を記述し、それらと生存との関連を評価し、品種素因についてを調べること。

動物:nrIMAの家庭飼育犬59頭。

方法:原発性のnrIMA(PCV≦30%、修正網状赤血球パーセンテージ≦1.0、免疫介在性の破壊の所見のある骨髄標本、および原因疾患の除外)のある犬について、紹介病院の記録を回顧的にレビューした。品種素因は症例対照研究におけるオッズ比の算出により評し、予後因子はコホート研究におけるロジスティック回帰によって評価した。

結果:nrIMAのある犬59頭のPCVの中央値は12%(四分位範囲:10-17%)、修正網状赤血球パーセンテージの中央値は0.1(0-0.2)であった。35頭(59%)の犬でACVIM IMHA診断基準の項目が1つ以上あてはまった。ウイペット、猟犬、およびミニチュア・ダックスフントが、nrIMAの素因をもっていた。中央生存期間は277日(四分位範囲 37-1925)であり、3ヶ月生存率は61%、12ヶ月生存率は43%であった。赤血球の再生は88%の犬で、寛解は62%の犬で達成された。修正網状赤血球パーセンテージ>0.2は、生存の改善と関連していた。

結論と臨床的意義
:IMHAの犬とnrIMAの犬は臨床的な特徴に重複があるものの、nrIMAの言うの予後は主に網状赤血球減少症の重症度に依存する。