Lopez, Daniel J., et al.
"Comparison of patient outcomes following enterotomy versus intestinal resection and anastomosis for treatment of intestinal foreign bodies in dogs."
Journal of the American Veterinary Medical Association 258.12 (2021): 1378-1385.
PubMedリンク PMID:34061615
本文:無料公開なし
タイトル:犬の腸管異物の治療のための腸管切開vs腸管切除と吻合の術後の患者の転帰の比較
==アブストラクト===
目的:小腸異物の外科治療として、腸切開に比較して、腸切除と吻合を行った犬では腸管の離開の相対リスクを定量化し、経鼻胃チューブの設置による早期経腸栄養と入院期間の関連を調べること。
動物:腸管異物の除去手術227件を行った犬211頭。
方法:2008年5月から2018年4月の間に腸管異物による閉塞で単一部位の腸管切開・縫合または腸管切除・吻合を行った犬について、医療記録のレビューを行った。多変量ロジスティック回帰を用いて、外科手技と離開の関連を定量化した。多重線形回帰を用いて、経鼻胃チューブの設置と合計の入院期間の関連を定量化した。
結果:離開の割合は、腸管切開で3.8%(7/183)、腸管切除・吻合で18.2%(8/44)であった。すべての手術における全体の離開割合は6.6%(15/227)であった。腸管切除・吻合の腸管離開のオッズは、腸管切開のオッズの6.09倍(95%信頼区間 1.89-19.58)であった。ASAスコア>3の犬(オッズ比 4.49;95%信頼区間 1.43-14.11)、年齢の増加(年齢が1ヶ月増加するごとにオッズ比1.02[95%信頼区間 1.01-1.02])は、手術手技に関わらず腸管離開のオッズの増加と有意に関連した。経鼻胃チューブは、手術年を調整した場合に、腸管の離開、または入院期間とは関連しなかった。
結論と臨床的意義:腸管切除・吻合を行う患者は、腸管切開を行う患者に比べて、腸管離開のリスクが有意に高かった。これらの所見を、腸管切除・吻合よりも腸管切開を推奨するために使用すべきではないが、この情報は飼い主の期待へのガイドと術後のモニタリングに役立つ可能性がある。
"Comparison of patient outcomes following enterotomy versus intestinal resection and anastomosis for treatment of intestinal foreign bodies in dogs."
Journal of the American Veterinary Medical Association 258.12 (2021): 1378-1385.
PubMedリンク PMID:34061615
本文:無料公開なし
タイトル:犬の腸管異物の治療のための腸管切開vs腸管切除と吻合の術後の患者の転帰の比較
==アブストラクト===
目的:小腸異物の外科治療として、腸切開に比較して、腸切除と吻合を行った犬では腸管の離開の相対リスクを定量化し、経鼻胃チューブの設置による早期経腸栄養と入院期間の関連を調べること。
動物:腸管異物の除去手術227件を行った犬211頭。
方法:2008年5月から2018年4月の間に腸管異物による閉塞で単一部位の腸管切開・縫合または腸管切除・吻合を行った犬について、医療記録のレビューを行った。多変量ロジスティック回帰を用いて、外科手技と離開の関連を定量化した。多重線形回帰を用いて、経鼻胃チューブの設置と合計の入院期間の関連を定量化した。
結果:離開の割合は、腸管切開で3.8%(7/183)、腸管切除・吻合で18.2%(8/44)であった。すべての手術における全体の離開割合は6.6%(15/227)であった。腸管切除・吻合の腸管離開のオッズは、腸管切開のオッズの6.09倍(95%信頼区間 1.89-19.58)であった。ASAスコア>3の犬(オッズ比 4.49;95%信頼区間 1.43-14.11)、年齢の増加(年齢が1ヶ月増加するごとにオッズ比1.02[95%信頼区間 1.01-1.02])は、手術手技に関わらず腸管離開のオッズの増加と有意に関連した。経鼻胃チューブは、手術年を調整した場合に、腸管の離開、または入院期間とは関連しなかった。
結論と臨床的意義:腸管切除・吻合を行う患者は、腸管切開を行う患者に比べて、腸管離開のリスクが有意に高かった。これらの所見を、腸管切除・吻合よりも腸管切開を推奨するために使用すべきではないが、この情報は飼い主の期待へのガイドと術後のモニタリングに役立つ可能性がある。
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