Lenz, J. A., et al. "Histiocytic sarcoma in 14 miniature schnauzers–a new breed predisposition?." Journal of Small Animal Practice (2017).

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==アブストラクト===
目的
:組織球性肉腫と診断されたミニチュアシュナウザーのシリーズについて示し、好発犬種の可能性について評価する。

方法
:2008年1月から2015年4月の間に組織球性肉腫と診断されたミニチュアシュナウザーの医療記録を再調査した。データにはシグナルメント、体重、主訴、診断日、臨床病理検査所見、画像診断所見、治療、治療へ反応、死亡日、追跡最終日、剖検所見、を含めた。 犬種好発性は研究期間中に来院した組織球性肉腫ではない犬を対照として犬種適合を使ったオッズ比をによって評価した。登録情報が利用可能な犬について血統分析を行った。

結果
:研究期間中に14頭のミニチュアシュナウザーは組織球性肉腫と診断され、病院における集団において過度にみられた(オッズ比4.8 p=0.0009)。病変は10頭で局所性で、4頭で播種性だった。局所性病変の犬うち、9頭が巨大な肺腫瘤を示す原発性の肺組織球性肉腫であり、 7頭は胸腔内転移があり、2頭は胸腔内転移がなかった。治療は様々だったが、多くの犬で侵襲的な臨床経過であった。血統分析によると、評価された犬のサブセットに対して共通の祖先が明らかになった。

臨床的重要性
:今回の患者集団における組織球性肉腫の犬の中で、ミニチュアシュナウザーは好発犬種であった。血統分析は、以前は犬種において示されていなかった遺伝的な危険素因を指示した。胸腔内の転移があるにしろないにしろ、原発性の肺浸潤はこの集団で一般的だった。