Carr, Jennifer G., Karen M. Tobias, and Laura Smith.
"Urethral prolapse in dogs: A retrospective study." 
Veterinary surgery 43.5 (2014): 574-580.

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==アブストラクト===
目的
:尿道脱の犬のシグナルメント、臨床徴候、治療、転帰について評価し、尿道脱もしくは治療と関連した危険因子を同定すること。

研究デザイン
:回顧的な症例シリーズ

動物
:尿道脱の犬48頭

方法
:1995.5月から2010.6月における2施設の二次診療病院のデータを再調査した。シグナルメント、臨床徴候、検査所見、治療、合併症、長期追跡の結果、以上を含むデータを検索した。 オッズ比を決定するために、獣医療データベース(VMDB)を評価した。

結果
:全ての犬種と比較したイングリッシュブルドッグの尿道脱のオッズ比は366.69(95%信頼区間:265.83-506.65)であった。48頭の罹患犬の中で、46頭が切除と吻合(43頭)もしくは尿道固定術(3頭)のいずれかを受けていた。早期の術後合併症では出血( 39%)が最も多かった。切除と吻合に単純連続縫合を用いた場合には、出血はあまり一般的ではなかった。長期の経過が追えた犬の57%で尿道脱が再発した。術後にブトルファノールもしくはアセプロマジンを投与された犬では再発は一般的ではなかった。性別は尿道脱もしくは術後合併症と関連していなかった(訳者注:ここでいう性別は去勢雄vs去勢雄と思われる)。

結論
:尿道脱はイングリッシュブルドッグにおいて最も頻繁にみられる。術後の出血は単純連続縫合を用いることで、再発は術後の鎮静処置を行うことで、それぞれ減らすことができる可能性がある。去勢の有無は尿道脱の発症や転帰には影響を与えていなかったようである。

==本文から==
※著者の利益相反はなしとしている。

・n=48
・未去勢雄29頭、去勢雄19頭

・イングリッシュブルドッグ(37頭 77%)
・ヨークシャーテリア(2頭 4.1%)
・雑種犬
(2頭 4.1%)
・他、各1頭

・平均年齢35.5ヶ月齢(中央値:14ヶ月齢、範囲:6ヶ月齢ー11歳齢)
・イングリッシュブルドッグの平均年齢27.4ヶ月齢(
(中央値:12ヶ月齢、範囲:6ヶ月齢ー9歳齢)

・臨床徴候
 血尿or包皮内からの血液:33頭(68.7%)
 ペニス先端の腫瘤or反転した粘膜:4頭(8.3%)
 頻尿or有痛性排尿困難:4頭(8.3%)
 包皮内からの膿:1頭
 排便障害:1頭
 ペニス/包皮の腫脹:1頭
 包皮を過剰に舐める:1頭