Caporali, Evelyn HG, et al.
"Risk factors for urolithiasis in dogs with congenital extrahepatic portosystemic shunts: 95 cases (1999–2013)." 
Journal of the american veterinary medical association 246.5 (2015): 530-536.

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==アブストラクト===
目的
:先天性肝外門脈体循環シャント(EHPSSs)の犬の尿石の危険因子を明らかにし、EHPSSsの初回の評価時に尿石のリスクの増加と門脈奇静脈シャントが関連してるかどうかを明らかにすること。

デザイン
:回顧的症例シリーズ

動物
:CTもしくは手術によってEHPPsが確定された犬95頭

方法
:1999-2013年の医療記録を回顧的に再調査した。調査項目はシグナルメント、過去の内科治療、尿検査の結果、尿石分析の結果、画像診断とした。最初のEHPSSsの評価時の尿石の危険因子を評価するために、単変量および多変量ロジスティック回帰分析を行なった。

結果
:犬の年齢の中央値は0.9歳齢(幅 0.2-12.6歳齢)であった。95頭中、27頭(28.4%)が門脈奇静脈シャントであり、68頭(71.6%)が門脈後大静脈シャントであった。尿検査は79頭(83.2%)で行われており、29頭(36.7%)が結晶尿(多くが尿酸アンモニウムかストライバイト結晶)を認めた。95頭中34頭(35.8%)で尿石を認めた。分析された17例の結石のうち、16例が尿酸アンモニウムであった。門脈奇静脈シャントは尿石のオッズの優位な増加とは相関していなかった。しかし尿石のオッズは雄、高齢、過去の内科治療と有意に増加していた。

結論と臨床的関連
:犬のEHPSSsでは、シャント血管の形態は初診時の尿石のオッズの増加と関連はしていなかった。雄犬、高齢犬、過去にEHPSSsの内科治療を受けた犬では尿石の発生のリスクの増加について考慮すべきである。