Harris, B. J., et al.
"Diagnostic accuracy of three biopsy techniques in 117 dogs with intra‐nasal neoplasia." 
Journal of Small Animal Practice 55.4 (2014): 219-224.

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==アブストラクト===
目的
:鼻鏡検査で採取された鼻生検が、盲目的もしくは高度画像診断をガイドに使用して得られた生検よりも、より性格であるかどうかを決定すること。

方法
:117頭の鼻の腫瘤性病変をもつ犬 を、生検採取方法(高度画像診断ガイド生検、鼻鏡検査ガイド生検、盲目的生検)によって3つのグループに分類して回顧的な研究を行った。シグナルメント、画像および鼻鏡所見、病理組織学的診断をグループ間で比較した。最初に試みた生検で腫瘍を確定した割合を各グループで決定した。

結果
: 高度画像診断ガイド生検、鼻鏡検査ガイド生検、盲目的生検のいずれの方法で腫瘍の確定をした生検法の割合について、統計学的な有意差はなかった。

臨床的重要性
:鼻腫瘍の疑いの指標が高い犬において、盲目的な生検は鼻鏡検査ガイドの方法と同じように診断的である可能性がある。しばしば繰り返しの生検が確定診断には必要になる。


==本文から引用===
Queen’s Veterinary School Hospital, University of Cambridge 
・1999-2011年
・対象:鼻の腫瘍を疑い生検を行なった犬

・どの生検方法を選ぶかは、獣医師主導で飼い主の同意を得て採用している。

・年齢中央値:9.2歳(±SD ±2.7)
・臨床徴候:鼻出血(n=82)、鼻出血以外の鼻汁(n=55)、くしゃみ(n=55)、スターター(n=31)、顔面の変形(n=4)、
pro-optosis  (n=3)。多くの症例が一つ以上の徴候を示していた。

・最初の生検で腫瘍と診断された割合/腫瘍と診断されなかった割合[そのうち再検査で診断・再検査で診断されず・再検査せずのn数]
 鼻鏡検査:54.1%(40/74)/45.9%(34/74)[23・2・6]
 高度画像:58.1%(18/31)/41.9%(13/31)[2・4・7]
 盲目的 :66.7%(8/12)/33.3%(4/12)[3・1・0]

・最終診断:腫瘍80.3%(94/117)、鼻炎19.7%(20/117)

・腫瘍の種類
 上皮系 n=64:腺癌(20)、移行上皮癌(7)、扁平上皮癌(5)、未分化癌(20)、他の癌(6)
 間葉系 n=23:軟骨肉腫(8)、骨肉腫(6)、線維肉腫(5)、他の肉腫(4)
 リンパ腫 n=5
 その他の腫瘍 n=2


==訳者コメント===
・生検方法の選択に大きなバイアスがかかっていそうです。選択は獣医師主導でされており、おそらく盲目的にでもサンプルが取れそうな症例、つまり鼻腔内の病変が大きそうな症例(例えば顔面変形があるなど)に、盲目的な生検が行われている可能性があります。そうすると単純に手技の正確性を比較するのは難しそうです。