Davies, M.
"Geriatric screening in first opinion practice–results from 45 dogs." 
Journal of Small Animal Practice  53.9 (2012): 507-513.

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==アブストラクト===
目的
:一次診療施設における高齢犬のスクリーリングの結果を評価して報告すること。

方法
:9歳以上の犬で、病歴聴取、身体検査、尿検査を含めた健康スクリーニングを前向きに実施。

結果
:45頭中80%の犬でそれまで認識されていなかった問題が1つ以上認識され、353の所見(平均7.8/犬)が記録された。飼い主は年齢に関連した疾患の重大な徴候について認識、報告しないことが多かった。しかし、睡眠の増加(31%)、聴覚の喪失(29%)、視力の喪失(20%)、歩行のこわばりもしくは跛行(22%)、"減速"(20%)の増加は最もよく報告された。 レンズの不透明度の増加(64%)、口渇感の増加(58%)、痛み(24%)、排尿頻度の増加(24%)、変形性関節症の徴候(24%)、歯科疾患(22%)が相談時に最も多く明らかなになった。潜在的に命を脅かす結果として、呼吸不全、触診可能な腹腔内腫瘤、転移性肺疾患が含まれた。スクリーニングによって29のさらなる診断手順がなされ、10件の歯科処置、7件の医療処置、2件の外科処置、2件の安楽死処置が含まれた。

臨床的重要性
:高齢犬のスクリーニングは、生活習慣の変更および継続的なモニタリングの結果に至るような 認識されていないまたは報告されていない健康リスク要因を特定し、、また生活の質の改善のための診断調査、早期診断、内科もしくは外科的な介入に至る年齢関連疾患の徴候を特定する。