Rassnick, Kenneth M., et al.
"Lomustine for treatment of mast cell tumors in cats: 38 cases (1999–2005)." 
Journal of the American Veterinary Medical Association 232.8 (2008): 1200-1205.

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==アブストラクト===
目的
:肥満細胞腫の猫の治療にロムスチンを用いた時の臨床活性と毒性について決定すること。

デザイン
:回顧的症例シリーズ

動物
:測定可能で組織学的もしくは細胞学的に肥満細胞腫と確定されており、50mg/m2以上の用量でロムスチンの投与を受けている38頭の猫。

手順
:医療記録を再調査し、治療への反応と薬剤の毒性の証拠を決定した。寛解期間の見積もりにはカプランメイヤー法を用いた。

結果
:26頭が皮膚の肥満細胞腫、7頭が腸間膜リンパ節の肥満細胞腫、2頭が腸管の肥満細胞腫、2頭が肝臓の肥満細胞腫、1頭は多臓器に浸潤した肥満細胞腫であった。ロムスチンの目標用量は22頭の猫で50mg/m2、16頭の猫で60mg/m2であった。ロムスチンの投与量の中央値は56mg/m2(範囲 48 - 65mg/m2)であり、投与回数の中央値は2回(範囲 1 - 12回)であった。7頭の猫は完全寛解となり、12頭は部分寛解となり、全体の反応率は50%であった。反応期間の中央値は168日(範囲 25 - 727日)であった。もっとも多い毒性は好中球減少症と血小板減少症であった。

結論と臨床的関連性
:この結果は猫の肥満細胞腫に活性があり、よく許容されることを示唆している。さらに、これらの知見は猫の肥満細胞腫で局所治療が適応とならない際にロムスチンの治療を考慮すべきであるということを示唆している。