Scott, Jacqueline E., et al.
"Healing of canine skin incisions made with monopolar electrosurgery versus scalpel blade." 
Veterinary Surgery 46.4 (2017): 520-529.

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タイトル
:モノポーラ電気外科手術とメス刃との犬の皮膚切開の治癒

== アブストラクト===
目的
:10W,20W,30Wの設定での切開モードにおけるモノポーラ電気外科の、手術時間、止血、皮膚創傷の治癒への影響を決定すること。

研究デザイン
:無作為化盲検対照試験。

動物
:犬(n=15)

方法
:腹部正中の両側にメスもしくは10W,20W,30Wのモノポーラ電気メスにより4つの切開創を作製した。手術時間と切開による出血を測定した。それぞれの切開は毎日、浮腫、紅斑、滲出液、合併症を評価した。7日目に組織学に治癒を評価した。結果はp≦0.05で有意差ありと解析をした。

結果
:手術時間と止血はすべての電気外科のグループで改善した。紅斑は1-4日目ですべての電気外科切開で減少したが、7日目には20Wの電気外科の創傷ではメス刃の創傷よりも増加していた。浮腫と滲出液については特筆すべき差は無かった。すべての組織治癒の組織学的変数は、メス切開に比べて電気手術で低かった(p<0.001)。10件の切開合併症が発生し、すべて電気外科手術に関連していた。

結論
:切開波形における10W,20W,30Wのモノポーラ電気外科手術の使用は止血と手術時間を改善したが、メスの切開に比べて最初の7日以内の合併症を増加させ、治癒を遅らせた。 

==訳者コメント===
  • これをどうやって盲検化したのかが気になります。本文に書いてあるのだと思いますが。