Skor, O., et al.
"Pretreatment leukocyte ratios and concentrations as predictors of outcome in dogs with cutaneous mast cell tumours."
 
Veterinary and comparative oncology (2016).

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タイトル
:皮膚肥満細胞腫の犬における転帰の予測因子としての治療前の白血球比と濃度

==アブストラクト===
いくつかのヒトのがんでは白血球比と転帰とが関連している。肥満細胞腫についてはそれらの予後的意義について知られていない。この研究の目的は犬の肥満細胞腫における治療前の白血球濃度と比について予後的意義について評価することである。

92頭の肥満細胞腫の犬の医療記録を回顧的に再調査した。腫瘍の診断は腫瘍の生検もしくはFNAによって行われた。事前の治療が行われていない犬だけが組み入れられた。好酸球、リンパ球、単球、好中球の濃度はADVIA2120TM(
Siemens Healthcare, Vienna, Austria)によって得られた。得られた白血球濃度から、好中球-好酸球比、リンパ球-単球比、好中球-リンパ球比
 が計算された。相対好酸球濃度、
好中球-好酸球比(p<0.001)、好中球-リンパ球比(p=0.001)、リンパ球-単球比(p<0.001)は、単変量解析に置いて転帰に対する有意な予後因子であった。相対好酸球濃度(p=0.008)と好中球-好酸球比(p=0.001)は多変量解析でも生存における独立した予後因子だった。

白血球濃度と比、特に相対好酸球濃度と
好中球-好酸球比は肥満細胞腫の予後指標を提供する可能性がある。 


==本文から===
利益相反:著者の利益相反はなし


==訳者コメント=== 
・方法と結果がとてもわかりにくいアブストラクトではあるのに、わざわざアブストラクト中に製品名と企業名が入っている時点で、本当に企業関与はないの?と思ってしまいます。