Muñoz, J., et al.
"Effects of Oral Prednisone Administration on Serum Cystatin C in Dogs." 
Journal of veterinary internal medicine (2017).

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タイトル
血清シスタチンCへの経口プレドニゾン投与の影響

==アブストラクト===
背景:ヒトでは、グルココルチコイドの経口投与は血清シスタチンC(CysC)の濃度を変化させる。

目的:腎疾患のない犬においてプレドニゾンの経口投与が血清CysCの濃度を変化させるかどうかを調べること。

動物
:46頭の犬が組み込まれた;10頭はステロイド反応性髄膜動脈炎(SRMA;グループA)と診断、20頭は下垂体性副腎皮質機能亢進症(PDH;グループB)と診断、16頭は健康な対照犬(グループC) 。

方法:回顧的観察研究。SRMAと診断された犬はプレドニゾン4mg/kg/24hr PO 7日間投与し、投薬中止の7日前に用量を2mg/kg/24hrに減量した 。グループAでは、0日目、7日目、14日目にサンプリングを行い、21日目に最終コントロールを行なった。血液および尿の検体は3つのグループで集め、グループAでは全ての時点(1日目、7日目、14日目、21日目)でサンプリングを行なった。

結果
:グループAでは、血清CysCは対照グループに比較して、7日目で有意に高く( 0.18±0.03mg/L vs.0.4±0.04mg/L , 平均±標準偏差, p<0.01);血清CysCの値は、プレドニゾンの用量が減少し1週間の離脱後、14日目にに基準値まで減少した(グループ Aの14日目0.27±0.03mg/L、21日目0.15±0.02mg/L;p>0.05)。グループBのPDHの犬(0.22±0.03mg/L)では、対照犬と比べて血清CysCに有意な差はなかった(p>0.05)。 

結論と臨床的重要性
:プレドニゾンの経口投与は内因性グルココルチコイド産生の変化とは異なり、 犬において血清CysCを用量依存的に増加させる。