Jenkins, S., et al.
"Efficacy of Minocycline in Naturally Occurring Nonacute Ehrlichia canis Infection in Dogs." 
Journal of veterinary internal medicine 32.1 (2018): 217-221.

PubMedリンク PMID:29197122
本文:無料公開あり(全文) 

タイトル:犬の自然発生性非急性エールリヒアキャニス感染におけるミノサイクリンの有用性

==アブストラクト===
背景:犬のエールリヒアキャニスの治療においてミノサイクリンはドキシサイクリンの代替としてしようされており、推奨されている治療である。しかし、この代替両方の有効性は不明である。

目的:自然発生性の犬のエールリヒアキャニス感染の治療におけるミノサイクリンの有用性を評価すること。

動物:血液PCRでエールリヒアキャニス陽性の雑種の飼育犬10頭。

方法:前向きランダム化臨床研究。PCRでエールリヒア陽性の犬を犬舎環境に収容し、ドキシサイクリン10mg/kg po 1日1回(”ゴールドスタンダード”対照群)もしくはミノサイクリン(extralabel) 10mg/kg po 1日2回(治療試験群)の28日間投与のいずれかにランダムに振り分けた。治療開始1日目から、投与終了の7日後の35日目まで毎週血液を採取して、エールリヒアキャニスDNAの有無を調べるためにPCRによって分析した。

結果:両群において、1頭の犬が治療開始後7日で検査陰性であった。ドキシサイクリン群では、PCRで陰性となった最短期間は治療の3週間後であった。ミノサイクリン群では、最短期間が治療の28日後であった。すべての犬で治療終了後7日目には検査が陰性であった。

結論と臨床的重要性
:ミノサイクリンは非急性感染において血液中からエールリヒアキャニスの清浄をするために、ドキシサイクリンの有効な代替となり得る。