Shropshire, S., J. Quimby, and R. Cerda.
"Comparison of Single, Averaged, and Pooled Urine Protein: Creatinine Ratios in Proteinuric Dogs Undergoing Medical Treatment." 
Journal of veterinary internal medicine 32.1 (2018): 288-294.

PubMedリンク PMID:29171088
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タイトル:治療を受けている尿タンパク犬における単一尿、平均尿および蓄尿の尿タンパク/クレアチニン比の比較

==アブストラクト=== 
背景
:タンパク漏出性腎症(PLN)の犬における尿タンパク/クレアチニン比(UPC)のモニターは、UPCの結果の日々の変動により困難なものになる。

仮説/目的
:治療をうけているPLNの犬から得られたに単一、平均、または蓄尿されたサンプルが、タンパク尿の程度にかかわらず同等のUPCとなるかとうかを調べること。

動物
;内科治療をうけているPLNの家庭飼育犬25頭

方法
:それぞれの犬で3つの方法を用いてUPCを前向きに測定した;院内での単一サンプル(3日目)、平均サンプル(1〜3日目)、および蓄尿サンプル(1〜3日目の等しくなるようにプールした尿)。Bland-Altman分析を用いて、全ての犬における方法間の一致性を評価し、サブグループ(UPC≦4、またはUPC>4)についても同様に行なった。

結果
:すべての犬いおいて、Bland-Altman対数変換95%一致限度は-0.07〜0.18(単一vs.蓄尿 UPC)、-0.06〜0.16(単一vs.平均 UPC)、-0.06〜0.004(蓄尿vs.平均 UPC)であった。UPC≦4の犬において、Bland-Altman対数変換95%一致限度は-0.42〜0.82(単一vs.蓄尿 UPC)、-0.38〜0.76(単一vs.平均 UPC)、-0.27〜0.25(蓄尿vs.平均 UPC)であった。UPC>4の犬において、Bland-Altman対数変換95%一致限度は-0.17〜2.4(単一vs.蓄尿 UPC)、-0.40〜2.2(単一vs.平均 UPC)、-0.85〜0.43(蓄尿vs.平均 UPC)であった。

結論と臨床的重要性
:治療を受けているPLNの犬において、UPC比はすべての方法で同等であった。UPC>4のPLNの犬では、院内での閣下が高めであり、方法間の変動が大きくなる可能性があるが、この所見が臨床的に関連しているかどうかは不明である。