Talbott, Jessica L., et al.
"Retrospective evaluation of whole body computed tomography for tumor staging in dogs with primary appendicular osteosarcoma." 
Veterinary Surgery 46.1 (2017): 75-80.

PubMedリンク PMID:27906470
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タイトル
:四肢の原発性骨肉腫のある犬の腫瘍ステージングに対する全身CT検査の回顧的評価

==アブストラクト===
目的
;犬の四肢骨肉腫のステージングに対する全身CTを評価すること。

研究デザイン
:回顧的症例シリーズ。

動物
:四肢の骨肉腫と診断された家庭飼育犬(n=39)。

方法
:2008年8月から2014年7月までに四肢の骨肉腫と診断された家庭飼育犬の医療記録を再調査した。四肢の骨肉腫と確定心出されており、全身CTを用いてステージングが行われた犬を組み入れた。シグナルメント、体重、原発の腫瘍部位、血清ALP活性、3方向の胸部レントゲンの所見、細胞学的もしくは組織学的な結果、およびCT所見を含めたデータを収集した。

結果
:39頭の犬(年齢中央値 8.5歳;体重中央値 37kg)が骨肉腫をもっており、遠位橈骨(n=17)、近位上腕骨(n=11)、および他の部位であった。血清ALP活性は14頭の犬で上昇していた。全身CTを行なったいずれの犬でも、骨転移は検出されなかった。認定放射線専門医によるCTをもと決定した肺転移は、39頭中2頭(5%)で認められた。さらに2頭(2/39、5%)で、CTで軟部組織の腫瘤があり、併発する非転移性の悪性腫瘍と考えられた。

結論
:骨転移は全身CTを行なったいずれの犬にも検出されなかった。胸部および腹部CTでは、四肢の骨肉腫のある犬における肺病年と併発腫瘍が検出された。CTは、播種性の悪性病変に対するその他のスクリーニング検査の有効な補助となる可能性がある。