Fieten, H., et al.
"Association of dietary copper and zinc levels with hepatic copper and zinc concentration in labrador retrievers."
 
Journal of veterinary internal medicine 26.6 (2012): 1274-1280.

PubMedリンク PMID:22998127
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タイトル:ラブラドールレトリバーにおける食事中の銅および亜鉛レベルと肝臓の銅および亜鉛濃度の関係性

==アブストラクト===
背景:銅関連性肝炎はラブラドールレトリバーの遺伝疾患である。遺伝子的要因とは別に、食事による銅と亜鉛の摂取が、発症機序に関与することが疑われている。

目的:市販のドライフードの銅と亜鉛のレベルが、ラブラドールレトリバーの肝臓の銅および亜鉛濃度に関連しているかどうかを調べること。

動物:単一のブランドとタイプの市販のドライフードを最低1年以上与えられたラブラドールレトリバー55頭。これらのうち、44頭が銅関連性肝炎のラブラドールレトリバーの家族であった。

方法:肝生検、血液サンプル、および食事サンプルを得た。肝臓標本は組織学的にスコア化され、銅および亜鉛濃度を定量した。食事の銅および亜鉛濃度を測定した。食事による銅と亜鉛の取り込みと、肝臓の銅および亜鉛濃度との関連を、線形回帰分析によって調べた。

結果:食事中の高い銅レベルと、食事中の低い亜鉛レベルは、肝臓銅レベルと有意に相関した。食事による摂取と、肝臓の亜鉛とは関連がみられなかった。

結論と臨床的関連
:市販のドライドッグフードにおける食事中の銅および亜鉛の現在のレベルは、肝臓の銅に影響を与える可能性があり、遺伝的に銅の影響を受けやすいラブラドールレトリバーにおいて銅関連性肝炎を発症するリスク要因となる可能性がある。