Au, Jennifer J., et al.
"Use of computed tomography for evaluation of lung lesions associated with spontaneous pneumothorax in dogs: 12 cases (1999–2002)."
Journal of the American Veterinary Medical Association 228.5 (2006): 733-737.
PubMedリンク PMID:16506938
本文:無料公開なし
タイトル:犬の自然気胸に関連した肺病変の評価のためのコンピュータ断層撮影の使用;12症例(1999-2002年)
==アブストラクト===
目的:犬の自然気胸に関連したブレブおよびブラの検出において、肺のコンピュータ断層撮影(CT)の使用を従来のX線検査と比較して評価すること。
デザイン:回顧的症例シリーズ。
動物:自然気胸の犬12頭。
方法:医療記録を再調査し、シグナルメント、体重、最初の飼い主の訴え、検査所見、X線検査所見、 CT所見、内科および外科治療、組織学的所見、合併症、入院期間、および最終的な転帰についての情報を収集した。
結果:X線検査は気胸を同定するのに非常に優れていた(感度100%)が、原因となる疾患(ブラもしくはブレブ)の同定には不十分であり、それらがX線検査で同定されたのは12頭中2頭だけであった。CTは12頭中9頭で、ブラもしくはブレブの同定を可能にした。12頭中10頭は外科的に治療され、17の罹患肺葉が同定された。17の罹患肺葉中4つがX線検査で同定されており、13がCTで同定されていたが、1葉は右前葉を右後葉と誤って同定されていた。
結論と臨床的意義:この結果は自然気胸の原因の同定に、X線検査よりもCTの方が優れていることを示唆した。
==訳者コメント===
結果に“X線検査は気胸を同定するのに非常に優れていた(感度100%)”とありますが、おそらくこの研究で検査対象は「臨床症状→レントゲンで気胸→CT±手術」となった動物が組み入れられているものと思われます。
"Use of computed tomography for evaluation of lung lesions associated with spontaneous pneumothorax in dogs: 12 cases (1999–2002)."
Journal of the American Veterinary Medical Association 228.5 (2006): 733-737.
PubMedリンク PMID:16506938
本文:無料公開なし
タイトル:犬の自然気胸に関連した肺病変の評価のためのコンピュータ断層撮影の使用;12症例(1999-2002年)
==アブストラクト===
目的:犬の自然気胸に関連したブレブおよびブラの検出において、肺のコンピュータ断層撮影(CT)の使用を従来のX線検査と比較して評価すること。
デザイン:回顧的症例シリーズ。
動物:自然気胸の犬12頭。
方法:医療記録を再調査し、シグナルメント、体重、最初の飼い主の訴え、検査所見、X線検査所見、 CT所見、内科および外科治療、組織学的所見、合併症、入院期間、および最終的な転帰についての情報を収集した。
結果:X線検査は気胸を同定するのに非常に優れていた(感度100%)が、原因となる疾患(ブラもしくはブレブ)の同定には不十分であり、それらがX線検査で同定されたのは12頭中2頭だけであった。CTは12頭中9頭で、ブラもしくはブレブの同定を可能にした。12頭中10頭は外科的に治療され、17の罹患肺葉が同定された。17の罹患肺葉中4つがX線検査で同定されており、13がCTで同定されていたが、1葉は右前葉を右後葉と誤って同定されていた。
結論と臨床的意義:この結果は自然気胸の原因の同定に、X線検査よりもCTの方が優れていることを示唆した。
==訳者コメント===
結果に“X線検査は気胸を同定するのに非常に優れていた(感度100%)”とありますが、おそらくこの研究で検査対象は「臨床症状→レントゲンで気胸→CT±手術」となった動物が組み入れられているものと思われます。
そのため、レントゲンで検出されないような気胸の症例は含まれていないものと考えられます。
そういった母集団での結果をもとにして、「気胸の検出にレントゲンは感度100%」を一般化してしまうとレントゲンの検出力と著しく過大評価してしまうので、注意が必要と思います。
そういった母集団での結果をもとにして、「気胸の検出にレントゲンは感度100%」を一般化してしまうとレントゲンの検出力と著しく過大評価してしまうので、注意が必要と思います。
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