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カテゴリ: 画像診断

Cudney, Sarah E., Annie S. Wayne, and Elizabeth A. Rozanski.
"Diagnostic utility of abdominal ultrasonography for evaluation of dogs with nontraumatic hemoabdomen: 94 cases (2014–2017)." 
Journal of the American Veterinary Medical Association 258.3 (2021): 290-294.


PubMedリンク PMID:33496618
本文:無料公開なし

タイトル:非外傷性の腹腔内出血の犬の評価における腹部超音波検査の診断的有用性;94症例(2014-2017)

==アブストラクト===
目的:非外傷性の腹腔内出血の犬において肉眼的に明らかな腫瘤を検出するための腹部超音波検査の有用性を評価すること。

動物:家庭飼育犬94頭。

方法:2014-2017年の電子医療記録を検索し、非外傷性の腹腔内出血があり、画像診断医による腹部超音波検査と手術または剖検で肉眼的な評価が行われた犬を同定した。超音波検査、手術、およに組織学的な所見をレビューし、記述統計を行った。肉眼的な腫瘤を検出するための腹部超音波検査の感度を算出した。

結果:腹部超音波検査と外科または剖検所見の差は、94頭中51頭(54%)の犬でみられた。脾臓腫瘤が、腹腔内出血の原因として最も多くみられた。腫瘤に対する腹部超音波検査の感度は、脾臓で87.4%、肝臓で37.3%、腸間膜で31.3%であった。5頭では肉眼的評価でみつかった病変よりも多くの病変が腹部超音波検査で同定され、腹膜びまん性結節転移がある犬6頭中、腹部超音波検査で検出された病変はなかった。

結論と臨床的意義
:このサンプル集団の犬では、非外傷性腹腔内出血の犬の肉眼的な病変の検出における腹部超音波検査の有用性は限定的であり、脾臓腫瘤の検出において感度が最も高く、びまん性結節転移の検出において感度が最も低かった。

Lo, E. J. Y., T. Schwarz, and B. M. Corcoran.
"Topographical distribution and radiographic pattern of lung lesions in canine eosinophilic bronchopneumopathy."
 
Journal of Small Animal Practice (2021).


PubMedリンク PMID:33739451
本文:無料公開なし

タイトル
犬の好酸球性気管支肺疾患における肺病変の位置分布とレントゲンパターン

==アブストラクト===
目的:犬の好酸球性気管支肺疾患におけるレントゲンの肺パターンと位置分布を調べること。

方法:医療記録を回顧的にレビューし、好酸球性気管支肺疾患と診断された犬を検出した。ラテラル胸部レントゲンを調べ、レントゲン不透過性増加の存在、パターン分類、肺の変化の位置(頭腹側、肺門部、尾背側、尾腹側)、および肺病変の重症度を評価した。

結果:44頭が同定され、ラブラドール・レトリバーが最も多く罹患した犬種であり、平均年齢は5歳齢、性別は同等だった。咳が最も一般的な臨床徴候であった。循環中の好酸球は39%の犬でみられた、末梢血中の好酸球数の平均は5.1×10 9/Lであり、気管支肺胞洗浄液中の好酸球は平均で40%であった。犬の80%で、4つの肺区分のうちの1ヵ所以上で異常な肺パターンを示し、残りの犬は正常な胸部レントゲンであった。最も多いパターンは、気管支パターンおよび気管支間質パターンであり、それぞれの41%と89%が尾背側に分布していた。

臨床的意義
:気管支および気管支間質パターンは、犬の好酸球性気管支肺疾患において最も一般的なレントゲン肺パターンであり、これらのパターンは少なくとも尾背側肺野に最も多く分布する。さらに尾背側の肺野の中では、気管支間質パターンが優勢であった。このレントゲンと位置的な所見により、確認のための気管支肺胞洗浄のサンプリングを行う前に、好酸球性気管支肺疾患を鑑別診断リストの中で優先させる可能性がある。

von Stade, L. E., et al.
"Prevalence of portal vein thrombosis detected by computed tomography angiography in dogs." 
Journal of Small Animal Practice (2021).


PubMedリンク PMID:33687080
本文:無料公開なし

タイトル:犬のCT血管造影で検出された門脈血栓症の有病率

==アブストラクト===
目的:腹部CT血管造影を行った犬での全体の門脈血栓症の有病率と、異なる疾患カテゴリをもとにした門脈血栓症の有病率を調べること。門脈血栓症の有無による犬の転帰の差を調べること。門脈血栓症の同定のための超音波検査とCT検査を比較すること。

方法:腹部CT血管造影を行った家庭飼育動物223頭について、門脈血栓症の所見のレビューを行った。医療記録をもとに、犬は以下のカテゴリに分類した;(1)肝疾患、(2)非肝臓性の腫瘍、(3)膵炎、(4)感染性疾患、(5)免疫介在性疾患、(6)その他、(7)複合疾患。異なるカテゴリで、門脈血栓症の有病率を比較した。門脈血栓症がある犬とない犬とで転帰についてを比較した。超音波検査レポートをレビューし、超音波検査での血栓の検出についてを調べた。

結果:28頭(13%)の犬で門脈血栓症がみつかった。疾患カテゴリ間では、膵炎カテゴリで門脈血栓症の割合が最も高かった(8/19;42%)。転帰は、門脈血栓症がある犬とない犬とで類似していた。門脈血栓症がある犬で超音波検査を行った21頭中、血栓は4/21頭(19%)で超音波で検出された。

臨床的意義
:この研究では、門脈血栓症の有病率は、肝疾患、非肝臓性腫瘍、および他の腹腔内疾患または全身性疾患と比べて、膵炎のある犬で高かった。膵炎のある犬では門脈系を注意深く評価すべきだろう。超音波検査と比較して、CT血管造影は犬の門脈血栓症を検出するために選択する画像検査である。

Schwarz, Tobias, et al. "Four‐dimensional CT excretory urography is an accurate technique for diagnosis of canine ureteral ectopia." Veterinary Radiology & Ultrasound (2020).

PubMedリンク PMID:33350535
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:犬の異所性尿管の診断において4次元CTの排泄性尿路造影は正確な手法である

==アブストラクト===
CT排泄造影は、犬の異所性尿管の検査でよく用いられる。最新の技術により、検出器のコリメーションを超える距離で次回分解CTイメージング(4次元CT排泄性尿路造影)が可能となる。この前向き観察診断性能研究の目的は、下部尿路聴講のある犬におけるCT排泄性尿路造影と4DCT排泄性尿路造影の診断性能を評価し、骨盤の角度を評価し、異所性尿管の診断のための尿管膀胱接合部の角度を決定することである。

合計で36頭の犬(正常な尿管42、壁内異所性尿管27、壁外異所性尿管3)が、ランダムな骨盤の位置でCT排泄性尿路造影および4DCT排泄性尿路造影を行った。ランダム化されたCT排泄性尿路造影と4DCT排泄性尿路造影は、2人の観察者によって尿管乳頭の位置と壁についての分類シェーマによって分類された。尿管の位置と診断に対する観察者間の一致、感度、および特異度を算出した。

CT排泄性尿路造影は、左側尿管に対する中程度の観察者間の一致を示し、右尿管に対して完全な一致を示し、一方で4DCT排泄性尿路造影では両側の尿管でほぼ完全な観察者間の一致を示した。
確定診断と比較した時に、CT排泄性尿路造影は、感度73%、特異度90.2%であったが、4DCT排泄性尿路造影は感度97%、特異度94.6%であった。鈍角の尿管膀胱接合部の角度は、正常な尿管よりも壁内の異所性尿管でよく観察され、それは異所性尿管の診断の信頼性の向上と有意に関連した。尿管開口部の位置を決定するための骨盤の角度のためのくさびの使用は、診断精度を上昇させなかった。

4DCT排泄性尿路造影は、犬の尿失禁の原因としての異所性尿管を調べるために正確で信頼性の高い診断手法であり、通常のCT排泄性尿路造影よりもわずかに優れている。

Young, C. S., et al.
"Radiographic diagnoses in 80 cats before and 73 cats after unobstructing the urethra."
 
Journal of Small Animal Practice (2021).


PubMedリンク PMID:33604908
本文:無料公開なし

タイトル:尿道閉塞解除前の猫80頭と解除後の猫73頭におけるレントゲン診断

==アブストラクト===
目的
:この研究の目的は、猫の尿道閉塞の原因を調べ、閉塞解除前後でレントゲンを撮影した猫の間のでレントゲン診断の頻度に差があるかどうかを調べること。

方法
:自然発生の尿道閉塞のある猫についての回顧的横断研究を行った。初発の尿道閉塞で来院し、初期評価でレントゲン検査を行った猫のみを組み入れた。診断の頻度(全体または各疾患タイプ)について、尿道閉塞解除前後のレントゲン間で比較した。

結果:80頭(52%)の猫で尿道閉塞解除前のレントゲンが得られ、73頭(48%)で閉塞解除後のレントゲンが得られた。閉塞解除前にレントゲンを撮った猫では、解除後にレントゲンを撮った猫よりも、レントゲンで診断される割合が高かった(61% vs 45%)。この差の大きさは、尿道栓の検出が閉塞解除後よりも解除前の方が多いことによる(5.5% vs 45%)。

臨床的意義
:尿道閉塞解除前に撮られたレントゲンでは、閉塞解除後に撮られたレントゲンよりも、尿道閉塞の原因の検出に関して診断的なアドバンテージをもたらす。尿道栓が最も多く診断された。

Miles, Samantha, et al.
"Influence of repeat abdominal radiographs on the resolution of mechanical obstruction and gastrointestinal foreign material in dogs and cats." 
Veterinary Radiology & Ultrasound (2021).


PubMedリンク PMID:
33511654
本文:無料公開なし

タイトル:犬と猫の物理的閉塞と消化管異物の解消に与える繰り返しの腹部レントゲンの影響

==アブストラクト===
小動物では物理的閉塞は急性嘔吐の一般的な原因であり、レントゲン検査は最初の診断ツールである。さまざまな状況により、手術が即時的な治療の選択肢にならないこともある。この回顧的横断研究では、内科治療による物理的閉塞または消化管異物のレントンゲン上の解消についての発生率をしらべた。

組み入れ基準として、嘔吐の臨床徴候、レントゲンでの物理的閉塞の診断、物理的閉塞の疑い、最初のレントゲンまたは36時間以内に再び行った2回目のレントゲンでの消化管異物の疑いまたは確定、を含めた。レントゲン上の解消は拡張の部位に依存しており、胃では18/48(37.5%)が解消し、小腸で6/35(17.1%)、胃と小腸の閉塞の併発で4/35(11.4%)であった。胃の拡張は、小腸または胃と小腸の拡張よりも消失しやすかった(p=0.0119)。49頭が解消せずに手術を行い、2頭が気腹となり、7頭が腸の切除を必要とし、そのうち3頭はひも状異物で3頭は腸の腫瘤/構造物であった。

結論として、小腸の拡張がありレントゲンで物理的なイレウスと診断された動物の17.1%のみが繰り返しのレントゲンで解消がみられ、小腸と胃の両方の拡張があった動物の11.4%のみが解消した。胃の拡張だけの場合、小腸の拡張または小腸と胃の両方の拡張よりも、解消することが多かった。これは物理的閉塞を内科的治療を勧める際の臨床家にとってのガイドとして役立つだろう。

Destri, A., et al.
"Value of thoracic and abdominal screening in dogs with neurological signs." 
Journal of Small Animal Practice (2021).


PubMedリンク PMID:33533484
本文:無料公開なし

タイトル
神経徴候のある犬における胸部および腹部スクリーニングの価値

==アブストラクト===
目的:神経徴候があるが胸部または腹部疾患に一致する臨床徴候または検査所見のない患者における臨床的に重要な胸腹部画像検査の異常の発生率を調べること。

方法:神経徴候があるが胸腹部徴候のなく、神経学的評価のための入院中に胸部または胸腹部のスクリーニングを行った犬の画像所見をレビューした。

結果:胸部の調査には206頭の犬が組み入れられた。それらのうち、8頭(3.9%)だけに臨床的に重要な所見ががあり、5頭(2.4%)だけにMRIで同定された疾患と関連した所見がみられた。腹部の調査には147頭が組み入れられた。異常は23頭(15.6%)でみつかり、8頭(5.4%)だけが臨床的に重要な病態であり、3頭(2%)のみでMRIで同定された疾患と関連した所見がみられた。超音波検査では、22頭で有益な追加情報が得られたが、そのうち重要とみなされたのは4頭(2.7%)のみであり、神経学的病態と関連したのは1頭(0.7%)のみであった。予想通り、腹部のスクリーニングでは腹部超音波検査により、レントゲン検査だけよりも多くの情報が得られたが、紹介理由に関連した、または臨床上重要であることはまれであった。

臨床的意義
:臨床的に胸部または腹部の臨床徴候のない神経学的患者における胸腹部のスクリーニングは、神経学的局在や年齢に関わらず、潜在的ではあるが治療プランを変更するような臨床的に重要な病態を同定することはまれである。

Abbey, R., and R. Pettitt.
"Prevalence of mineralisation of the tendon of the supraspinatus muscle in non‐lame dogs." 
Journal of Small Animal Practice (2021).


PubMedリンク PMID:
 33492687
本文:無料公開なし

タイトル:跛行のない犬における棘上筋の腱の石灰化の有病率

==アブストラクト===
目的:棘上筋腱の石灰化は、前肢の跛行のある犬におけるよくある所見として報告されている。石灰化が臨床的に重要な跛行の原因なのかどうか、または二次的な影響なのかどうかはは明らかではない。この回顧的研究の目的は、跛行以外の理由で来院し、来院時に跛行の所見がない犬における棘上筋腱の石灰化の有病率を調べることである。

方法:胸部CTを撮影した犬を臨床記録から同定した。跛行以外の臨床的問題で来院し、跛行の病歴のない犬を選出した。CTスキャンを調べ、棘上筋腱の石灰化の有無を確認した。すべての症例のシグナルメントを記録した。

結果:棘上筋の石灰化は99頭中4頭(4%)で検出され、そのすべてが雄犬であった。中型から大型犬種が頻繁に罹患しており、平均年齢は9歳齢であった。左前肢の片側性の石灰化だけがみられた。

臨床的意義
:棘上筋の石灰化の有病率は、跛行のない犬の集団では低かった。跛行のある犬においてみられる高い有病率の水準と比較して、この低い水準は、棘上筋の石灰化が跛行の間接的な原因、または主な原因として、犬の跛行と関連している可能性があることを示唆している。

Lisciandro, Gregory R., et al.
"The expected frequency and amount of free peritoneal fluid estimated using the abdominal FAST‐applied abdominal fluid scores in healthy adult and juvenile dogs." 
Journal of Veterinary Emergency and Critical Care (2020).


PubMedリンク PMID:33175457
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タイトル:健康な成犬と幼若犬における腹部FASTを適応した腹部腹水スコアを用いて算出した遊離腹水の予想される頻度と量

==アブストラクト===
目的
:腹部focused assessment with sonography for trauma (AFAST)腹水スコアリングシステムを用いて幼若犬と成犬の遊離腹水の頻度と量を推定すること。

デザイン
:前向き症例シリーズ。

動物:健康な家庭飼育の幼若犬と成犬。

方法:通常の中性化手術を行う犬を、麻酔導入時にAFASTで評価し、測定値と腹水スコアで分類した。外科医が卵巣子宮摘出時の腹水の程度をスコア化した。

結果
:92頭(幼若犬46、成犬46)が組み入れられた。幼若犬の92%と成犬の52%が腹水に対してAFAST陽性であった。右ラテラルでのAFAST陽性の頻度は、幼若犬で横隔膜-肝臓(DH)ビューで100%、脾臓-腎臓(SR)ビューで20%、膀胱-結腸(CC)ビューで40%、肝臓-腎臓(HR)ビューで20%であり、対して成犬ではDH60%、SR20%、CC0%、HR0%であった。左ラテラルで幼若犬におけるAFAST陽性の頻度は、幼若犬でDH93%、SR44%、CC24%、HR12%であり、成犬ではDH50%、SR3%、CC3%、HR10%であった。全体の腹水スコアは、幼若犬で0(n=3)、1(n=14)、2(n=22)、3(n=6)、4(n=1)であり、成犬では0(n=22)、1(n=18)、2(n=6)、3(n=0)、4(n=0)であった。腹水スコアは成犬と幼若犬との間で性あった(p<0.001)。ほとんどの犬では最大腹水容量は3×3mm以下であり、線状の腹水の幅は3mm以下であった。腹水スコアは、卵巣子宮摘出術中に観察された腹水量と正の相関があり、まあまあの一致(κ=0.233、p=0.012)であった。

結論と臨床的意義
:この研究は、健康な幼若犬と成犬でAFASTを行った際の遊離腹水の頻度と量についてを確立した。最大の腹水領域が3×3mm以下であり、線状の腹水の幅が3mm以下は、腹水スコア1および2の犬では正常な可能性がある。DHビューは最も陽性になりやすかった。

Cole, L., M. Pivetta, and K. Humm.
"Diagnostic accuracy of a lung ultrasound protocol (Vet BLUE) for detection of pleural fluid, pneumothorax and lung pathology in dogs and cats." 
Journal of Small Animal Practice (2020).


PubMedリンク PMID:33496045
本文:無料公開なし

タイトル:犬と猫の胸水、気胸、および肺病変の検出のための肺超音波検査プロトコル(Vet BLUE)の診断性能

==アブストラクト===
目的
:犬と猫における胸腔内病変の検出に対して、胸部CTを参照検査とした際の、肺超音波検査プロトコルVet BLUEの性能を評価すること。

方法
:胸部超音波検査と胸部CTを行った動物を、2017年5月から2018年11月の間に前向きに登録した。Vet BLUEプロトコルは、動物の来院時に救急超音波検査の基礎訓練を受けた獣医師によって行われた。放射線専門医が、Vet BLUEの所見は隠された状態で、CT画像をレビューした。

結果
;64.5%(20/31)でCTで異常がみられた。CTで肺胞-間質症候群が陽性だった部位の数は、242%(60/248)であった。CTを参照水準とした場合、肺胞-間質症候群の部位の検出に対して胸部超音波検査によるBライン≧3は感度18.3%、特異度98.4%であった。どんなBラインも異常として含めた場合、肺胞-間質症候群の検出のためのVet BLUEの感度は56.9%に上昇した。これら2つの基準をもとにした肺胞-間質症候群の検出のための全体の精度は、それぞれ79%と73%であった。Vet BLUEは、肺硬化を58.3%(14/24部位)、胸水を66.6%(2/3症例)、気胸を33.3%(1/3症例)、胸腔内腫瘤を25%(1/4症例)で正確に同定した。

臨床的意義
Vet BLUEプロトコルは、肺胞-間質症候群と胸腔内病変の検出に有用な手技であるが、単一の画像診断法としてもちいるべきではない。Bライン≧3の検出は、肺胞-間質症候群を強く示唆するが、さらなる診断を要する。

Duler, Laetitia, et al.
"Evaluation of radiographic predictors of left heart enlargement in dogs with known or suspected cardiovascular disease." 
Veterinary Radiology & Ultrasound.


PubMedリンク PMID:
33439529
本文:無料公開なし

タイトル:心血管系疾患が判明または疑われている犬における左心拡大のレントゲンによる予測についての評価

==アブストラクト===
心臓サイズのレントゲンによる評価は、心血管系疾患のある犬の臨床的な管理のために重要である。左心疾患の重症度の重要なマーカーとしての心エコー検査での左心房拡大を予測するために、椎骨心臓サイズ(VHS)、椎骨左心房サイズ(VLAS)、および放射線科科医が評価する心房サイズの性能を比較することとした。VHSとVLASの、粘液腫性僧帽弁疾患のある犬のACVIMステージB2に対する心エコー基準の予測に関しての性能も合わせて評価した。

前向き観察研究に、心血管系疾患が判明または疑われており、24時間以内の心エコー検査と胸部レントゲンが得られた犬183頭を組み入れた。VHSの増加と比べて、VLAS>2.3は心エコー左心房サイズをより正確に予測した(p=0.002)。VLAS>2.3と放射線科医の左心房サイズ評価は、それぞれ独立して心エコー左心房拡大と関連したが(ともにp<0.0001)、VHSは関連しなかった(p=0.45)。心エコー左心房拡大を予測するための理想的なカットオフ値は、VLASが>2.3(感度90.3%、特異度73.6%)、VHSが11.1(感度75%、特異度76%)であった。無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の犬においてACVIMステージB2を予測するための診断精度は、VLAS(AUC;0.84、95%信頼区間 0.73-0.92)とVHS
(AUC;0.78、95%信頼区間 0.66-0.88)の間で有意な差はなかった。

この結果により、心血管系が判明または疑われている犬において、心エコー左心房拡大を予測するためには、VHSよりもVLASおちょび放射線科医による心房サイズの評価の方が優れていることが示された。VLASとVHSはともに無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の犬における心エコーでのACVIM B2を予測するのに有用だった。VLASは心エコー検査が利用できない際に、心血管系疾患があるまたは疑われる犬の臨床的な管理に支援するされための有用なレントゲン測定値を提供する。

Puccinelli, Caterina, et al.
"A radiographic study of breed‐specific vertebral heart score and vertebral left atrial size in Chihuahuas." 
Veterinary Radiology & Ultrasound (2020).


PubMedリンク PMID:33111364
本文:無料公開なし

タイトル
:チワワの品種特異的な椎骨心臓スコアと椎骨左心房サイズのレントンゲン検査研究

==アブストラクト===
心臓の構造性疾患の診断においては心エコー検査がゴールドスタンダードであるが、犬において胸部レントゲン検査は心臓の大きさを評価するために、迅速で費用効果が高く、広く利用しやすい方法である。椎骨心臓スコア(VHS)と椎骨左心房サイズ(VLAS)は、胸部レントゲンで心拡大の客観的な測定として確率されている。しかしいくつかの研究で、異なる犬種間でVHSにばらつきがあることが示されている。チワワは先天性および後天性の心疾患の両方の素因がある。この前向き、単一施設、横断的研究の目的は、健康な成犬のチワワのVHSとVLASを評価することである。

合計で30頭のチワワが組み込まれた。この研究集団のチワワにおけるVHSの値は10.0±0.6(95%信頼区間 8.9-11.0)であった。これは、
BuchananとBüchelerによって設定された犬の基準値 9.7±0.6よりも有意に高かった(p=0.002)。この研究のチワワにおけるVLASは1.8±0.2(95%信頼区間 1.3-2.1)であり、Malcolmらが過去に報告した値2.07±0.25よりも有意に低かった(p=0.0004)。健康なチワワでは、VHSとVLASは、性別、体重、短毛または長毛、ボディコンディションスコアによる影響を受けなかった。

この結果から、レントゲンのVHSとVLASには品種特異的な基準値が必要であることが示された。チワワでは、心拡大の過剰診断を避けるの役立てるために、この研究で得られた値を基準値として使用できる。

Ha, Yeunjeong, et al.
"Fluoroscopic evaluation of laryngopharyngeal anatomic variations attributable to head posture in dogs."
 
American Journal of Veterinary Research 82.1 (2021): 55-62.


PubMedリンク PMID:33369497
本文:無料公開なし

タイトル:犬の頭位に起因する咽喉頭の解剖学的変動についての透視検査による評価

==アブストラクト===
目的:犬の咽喉頭の解剖学的構造に頭位と鎮静が与える影響を透視検査で評価すること。

動物:臨床的に健康なビーグル6頭(平均年齢 6.2歳齢、平均体重 10.4kg)。

方法:それぞれの犬に鎮静をかけて右ラテラル横臥位とし、頭位を屈曲位、中間位(ニュートラル)、伸展位として透視検査を行った。3回の呼吸サイクルの間、基蝶形骨と鼻咽頭背側境界の角度、軟口蓋の厚み、鼻咽頭内腔の直径、喉頭蓋と「軟口蓋の重なりの長さ、および喉頭蓋と鼓室包の間の距離を測定し、呼吸サイクル中の鼻咽頭内腔直径の差の割合を計算した。

結果
:屈曲頭位、中間頭位、伸展頭位で、基蝶形骨と鼻咽頭背側境界の角度の中央値はそれぞれ91.50°(四分位範囲 86.75 - 95.00)、125.00°(124.50 - 125.50)、160.00°(160.00 - 163.50)であり、基蝶形骨と鼻咽頭背側境界の角度と頭位との間に有意な差はなかった。屈曲頭位では、中間頭位と比べて、鼻咽頭内腔直径と喉頭蓋-鼓室包距離の中央値が有意に減少し、軟口蓋の厚みの中央値が有意に増加した。伸展頭位では、中間頭位と比べて、鼻咽頭内腔直径と喉頭蓋-鼓室包距離の最小値が有意に増加し、喉頭蓋と軟口蓋の重なりの長さの中央値が有意に減少した。鼻咽頭内腔直径の差の割合は、中間頭位にくらべて、屈曲頭位では有意に増加し、伸展頭位では有意に減少した。鎮静は上気道構造の変化に影響を与えなかった。

結論と臨床的意義
:この結果から、犬の頭位は咽喉頭の構造に大きな影響を与えることが示された。犬の上気道の透視検査は、測定時の頭位性変化を最小限にするために、中間位で実施すべきである。

Villedieu, Erika J., et al.
"Prevalence of pulmonary nodules suggestive of metastasis at presentation in dogs with cutaneous or subcutaneous soft tissue sarcoma." 
Journal of the American Veterinary Medical Association 258.2 (2021): 179-185.


PubMedリンク PMID:33405989
本文:無料公開なし

タイトル:皮膚または皮下の軟部組織肉腫の犬における転移を示唆する肺結節の来院時の有病率

==アブストラクト===
目的:皮膚または皮下の軟部組織肉腫があり、過去に関連した胸部画像診断のない犬において初回来院時に、転移を示唆する肺結節の有病率を調べること。

動物:皮膚または皮下の軟部組織肉腫のある家庭飼育犬146頭。

方法:医療記録を回顧的に検索し、2014年11月から2018年3月までの間に紹介検査で来院した際に初回の胸部画像診断を行った軟部組織肉腫の犬を同定した。患者の特徴と腫瘍の特徴に関するデータを収集した。結果と評価し、任意の項目(軟部組織肉腫のグレード、期間、病歴など)に基づいて犬を分類した。

結果
:初回の胸部画像診断はCT(131/146[89.7%])またはレントゲン(15/146[10.3%])で行われた。胸部画像診断にいて転移を疑う肺結節の有無は9頭で不確かであったが、残りの137頭では確かであり、16頭(11.7%)で結節があった(軟部組織肉腫グレード1;5/77頭[6%]、グレード2;2/36[6%]、グレード3;9/24[38%])。初回検査時にこれらの肺結節が存在するかオッズは、グレード1,2に比べてグレード2の犬で高く(オッズ比10.8)、軟部組織肉腫の期間が3ヶ月以下よりも3ヶ月以上の犬で高かった(オッズ比10.8、3.14)。

結論
:この結果により、グレード1または2の皮膚または皮下の軟部組織肉腫の犬、特に腫瘍の存在が3ヶ月以下の場合に、肺のステージングは得るもの少ない診断手技であることを示唆している。

Dear, Jonathan D., et al.
"Clinicopathologic and radiographic features in 33 cats with aspiration and 26 cats with bronchopneumonia (2007‐2017)." 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2020).


PubMedリンク PMID:33315286
本文:無料公開あり(全文

タイトル:誤嚥性肺炎のある猫33頭と気管支肺炎のある猫26頭の臨床病理学的およびレントゲン的な特徴

==アブストラクト===
背景:誤嚥性肺炎と気管支肺炎は、炎症性気道疾患と臨床的に類似し、猫では特徴づけが不十分な疾患である。

目的:誤嚥性肺炎のある猫と気管支肺炎のある猫の臨床病理学的、レントゲン、および微生物学的な特陵を記述し、それらの所見を炎症性気道疾患の猫と比較すること。

動物:誤嚥性肺炎のある猫33頭、気管支肺炎のある猫26頭、炎症性気道疾患のある猫44頭。

方法
:回顧的症例対象研究。全ての猫で、シグナルメント、身体検査所見、病歴の詳細、誤嚥の潜在的なリスク因子の結果を抽出した。CBC、気管支肺胞(BAL)液の分析、細菌培養を含む診断検査の結果を要約した。レントゲン検査は盲検下でレビューし、重症度をスコア化した。BAL液分析結果は細菌性炎症の根拠として評価した。

結果:誤嚥性肺炎の猫は、気管支肺炎や炎症性気道疾患の猫と比較して、咳の評価で来院することが多く(p<0.001)、低体温であることが多かった(p=0.01)。臨床徴候の期間の中央値は、気管支肺炎の猫(270日)と炎症性気道疾患の猫(180日)と比較して、誤嚥性肺炎の猫(12日)では有意に短かった(p=0.01)。レントゲンでは、気管支肺炎や炎症性気道疾患の猫に比べて、誤嚥性肺炎の猫では肺胞パターンをとることが多く、総スコアが高かった。気管支肺炎の猫のBAL液からはマイコプラズマ種が最も多く培養され、どの誤嚥性肺炎の猫からも培養はされなかった。

結論と臨床的意義
:咳のある猫では炎症性気道疾患から肺炎を鑑別すべきであり、急性発症の頻呼吸の猫では誤嚥性肺炎を考慮すべきである。

Murphy, Shane D., et al.
"Utility of point‐of‐care lung ultrasound for monitoring cardiogenic pulmonary edema in dogs."
 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2020).


PubMedリンク PMID:
33270302
本文:無料公開あり(全文

タイトル:犬の心原性肺水腫のモニタリングのためのポイントオブケア肺超音波検査の有効性

==アブストラクト===
背景
:臨床現場即時(ポイントオブケア POC)肺超音波検査は、肺の水分の上昇によって生じる超音波アーティファクト(Bライン)の検出によって左側うっ血性心不全を診断するための有効なツールである。

仮説/目的
:肺超音波検査が犬の心原性肺水腫の改善のモニターに利用できるかどうかを調べ、左側うっ血性心不全の他の指標と肺超音波検査を比較すること。

方法
:プロトコル化された肺超音波検査、胸部レントゲン、血漿NT-proBNPの測定を入院時、退院時、および再診時に行った。肺超音波検査を各時点で比較し、また左側うっ血性心不全の他の測定とも比較した。

結果
:入院から退院まで(平均19.6時間)に、肺超音波検査でBライン強陽性(Bライン >3/部位)の数の中央値は、5(範囲1-8)から1(範囲0-5)へと減少し(p<0.001)、合計のBラインスコアの中央値は37(範囲6-74)から5(範囲0-31)へと減少した(p=0.002)。肺超音波検査の指標は最初の再診時には改善したままであった(p<0.001)。入院時の強陽性の部位数は、呼吸数(r=0.52、p=0.008)および胸部レントゲンの肺水腫スコア(r=0.51、p=0.009)と正の相関を示した。肺水腫の改善パターンは肺超音波検査と胸部レントゲンで異なり、頭側四分位では胸部レントゲン肺水腫スコア(29%減少)に比べてBライン(80%減少)のほうが有意に減少した(p=0.003)。

結論と臨床的意義
:肺超音波検査は左側うっ血性心不全の犬における肺水腫の改善のモニタリングのための有用なツールとなり得る。

Baudin Tréhiou, Clément, et al.
"CT is helpful for the detection and presurgical planning of lung perforation in dogs with spontaneous pneumothorax induced by grass awn migration: 22 cases." 
Veterinary Radiology & Ultrasound 61.2 (2020): 157-166.


PubMedリンク PMID:
31829482
本文:無料公開なし

タイトル
:草のノギによって起こった自然発性の気胸がある犬において、肺穿孔部位の検出と術前計画にCTが役に立つ

==アブストラクト===
草のノギによって起こる自然発生性気胸は、自然発生性気胸の5%を占め、胸部の草のノギの症例の22.5%を占める。自然発生性気胸のCT検査に焦点をあてた過去の研究は少ない。この回顧的症例シリーズの目的は、この病態のCTの特徴を述べ、CTの特徴が穿孔部位の特定に役に立つ可能性があるかどうかを調べることである。

自然発生性気胸があり、CT検査、胸部外科を行い、草のノギによる肺の穿孔が確定した犬を組み入れた。CT検査をレビューし、手術所見と比較した。22頭中19頭(90.0%)で、気胸またはその再発は穿孔部位と同側であった。穿孔部位は22頭中21頭(95.5%)で特定され、22頭中20頭(90.9%)が後葉であった。左右と罹患した肺については、22頭中21頭(95.5%)で手術所見と一致した。
22頭中21頭(95.5%)で穿孔部位は広範囲の胸膜肥厚にある軟部組織のCT値の焦点としいう特徴があった。隣接する内臓胸膜に欠損は22頭中13頭(59.1%)でみられた。草のノギは22頭中11頭(50%)でみられた。

この集団内では、気胸の分布と草のノギの位置は、一貫して穿孔部位を示していた。手術所見との比較により、気胸の病因の特定と術前計画のためにCTが役に立つ可能性があることを示唆された。

Belmudes, Audrey, et al.
"Lung lobe torsion in 15 dogs: Peripheral band sign on ultrasound." 
Veterinary Radiology & Ultrasound (2020).

PubMedリンク PMID:33128837
本文:無料公開なし

タイトル
:肺葉捻転の犬15頭;超音波検査の辺縁バンドサイン

==アブストラクト===
犬のおける肺葉捻転の診断は通常、レントゲン検査、内視鏡検査、およびCT検査の所見をもとに行われる。超音波検査に句術についてはほどんど発表されていない。この多施設間回顧的および前向きの観察研究の目的は、超音波検査で捻転した肺葉の辺縁にバンドまたはラインを形成する低エコー領域の存在ついて調べ、CT検査と病理検査所見と比較することでその重要性を評価することである。

外科的または死後検査によって肺葉捻転と診断された犬15頭が組み入れられた。すべての犬が超音波検査とCT検査をうけ、13頭では病理組織学的検査も行われた。14頭で、胸部超音波検査で罹患した肺葉の散乱した高反射表面の領域を覆う辺縁の低エコー性のバンドが明らかとなった。CTでは、14頭で中心部の気腫が辺縁の軟部組織CT値のバンドによって覆われ、辺縁が罹患していた。肺葉全体が硬化していた1頭ではバンドが観察されなかった。病理組織検査では、肥厚した臓側胸膜±肺実質の出血性壊死によって構成される同等の辺縁バンドが得られた。この辺縁バンドは、気道と血管の特定のフラクタル組織に関連している可能性があり、これは肺の灌流と換気に重要な役割をもち、肺の末梢をより虚血にしやすくする。

私たちの所見により、超音波検査において虚脱していない肺葉における中心部の気腫に関連した辺縁の低エコーバンドの存在は、血流と気流の低下を示唆しており、それゆえ肺葉捻転を疑うべきであることを示している。

Murakami, Masahiro, et al.
"Ultrasonographic features and prevalence of presumed gastric wall edema in dogs with hypoalbuminemia."
 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2020).


PubMedリンク PMID:32609407
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:低アルブミン血症のある犬における胃壁浮腫の疑いの有病率と超音波検査の特徴

==アブストラクト===
背景:低アルブミン血症のある犬における胃壁浮腫の超音波検査の特徴はこれまで報告されていない。

目的:低アルブミン血症のある犬における胃壁の肥厚の有病率と超音波検査の特徴を記述し、血清アルブミン濃度との相関について解析すること。

動物:低アルブミン血症(<2.3g/dl)があり腹部超音波検査を行なった犬42頭。

方法:2018年から2019年の間の医療記録の回顧的検索を行なった。超音波検査をレビューし、胃壁>5mmを胃壁の肥厚とした。胃壁ついての厚さ、層状の見ため、エコー源性、エコー構造、病変部などの変化、および腹水の存在について記録した。可能な場合に連続した超音波検査と病理組織学的所見を記録した。胃壁の肥厚がある犬とない犬とで平均血清アルブミン濃度を比較した。

結果:低アルブミン血症のある犬の胃壁の肥厚の有病率は21.4%(95%信頼区間 7.4-35.4)であった。胃壁の厚さの平均は10.0±2.0mmであった。維持された粘膜層と肥厚した粘膜下層が9頭すべてで観察された。3頭では肥厚した粘膜下層において3層構造がみられた。びまん性の肥厚は6頭でみられた。9頭全てで腹水がみられた。その後の胃壁肥厚の変化が3頭で観察された(4-70日)。胃壁の浮腫は2頭で冒険により組織学的に確認された。血清アルブミン濃度と胃壁の肥厚との間には相関はなかった。

結論と臨床的意義
:胃壁の浮腫を示す所見は、低アルブミン血症のある犬でよくみられる所見である。しかし血清アルブミン濃度は胃壁の厚みと相関しなかった。

Cordella, Alessia, et al.
"The ultrasonographic medullary “rim sign” versus medullary “band sign” in cats and their association with renal disease."
 
Journal of Veterinary Internal Medicine.


PubMedリンク PMID:32888347
本文:無料公開あり(全文

タイトル:猫の超音波検査の腎臓髄質の“リムサイン”と“バンドサイン”およびそれらと腎疾患との関連

==アブストラクト===
背景:髄質のリムサインは腎臓髄質の高エコーのラインを指し、腎疾患のある/ない犬と猫の両方で超音波検査で報告されている。

目的:猫の髄質リムサインの様々な側面を記述し、腎臓病との関連について評価すること。

動物:超音波検査を行った猫で、腎臓病がある/ない髄質リムサインの猫(研究群)と腎臓病がある/ない髄質リムサインのない猫(対照群)。

方法
:回顧的症例対照研究。腎臓病がある/ない髄質リムサインの猫(リムサイン群)と腎臓病がある/ない髄質リムサインのない猫(対照群)。超音波画像を盲検化して、記録された髄質リムサインの厚さと辺縁に焦点をあててレビューした。

結果:髄質リムサインのある猫84頭が組み入れられ、60頭が対照群として登録された。髄質リムサインは2つの異なる側面があった;明瞭な辺縁をもつ高エコー性の薄いライン(髄質リムサイン-ライン)が50/84頭(59%)でみられ、辺縁が不鮮明な高エコー性の厚いバンド(髄質リムサイン-バンド)が34/84頭でみられた。髄質リムサイン-ラインがある猫50頭中20頭(40%)と、髄質リムライン-バンドのがある猫34頭中25頭(74%)で、腎疾患があった。髄質リムサイン-ラインの頻度は腎疾患のない猫で高く、一方、髄質リムライン-バンドの存在は腎疾患のある猫でより高かった(p=0.003)。

結論と臨床的意義
:厚くて高いエコー性の辺縁不明瞭なバンド(髄質バンドサインという用語を提案)は、腎疾患と関連していることが多く、一方、薄い高エコー性の辺縁明瞭なライン(真の髄質リムサイン)は腎疾患がある猫、ない猫の両方でみられる可能性がある。


==本文から===
図を引用:Aが線(ライン)状のタイプ、Bがバンド状のタイプ
jvim15878-fig-0001-m

Hsue, Weihow, and Lance C. Visser.
"Reproducibility of echocardiographic indices of left atrial size in dogs with subclinical myxomatous mitral valve disease."
 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2020).


PubMedリンク PMID:32644291
本文:無料公開あり(全文

タイトル:無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の犬における左心房サイズの心エコー検査指標の再現性

==アブストラクト===
背景:粘液腫性僧帽弁疾患の犬における疾患重症度の重要な指標である左心房サイズの心エコー検査測定の信頼性については報告されていない。

目的
:無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の犬における左心房径(LAD)、大動脈径を指標とした左心房径(LAD/AoD)、左心房-大動脈起始部比(LA/AO)、右側傍胸骨長軸から得られた左心房容積(LAVRPLx)、左心尖ビューからの左心房容積(LAVLAP)の信頼性を比較すること。

動物:無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患のある犬9頭。

方法:前向き再現性研究。犬に対して1週間の間に連続しない3日間の午前と午後に2人の検査者によって12の心エコー検査が行われた。信頼性(測定の変動性)は、変動係数(CV)と95%再現性係数(95%RC)を用いて定量化された。混合モデル分散分析(ANOVA)を用いて、日内の時刻、日付、および検査者が各指標の変動性の重要な原因であるかどうかを調べた。

結果:線測定
(LAD、LAD/AoD、LA/AO)は、容積測定(LAVRPLx、LAVLAP)に比べて日内変動、日間変動、検査者間変動が小さかった(CVs 3.9-12/5%)。検査者はLA/AOの変動性の重要な原因であった(p=0.005)。

結論と臨床的意義
:他の線測定と比較して、LA/AOは再現性が最も低く、最も検査者に依存していた。それぞれの左心房サイズの指標に対する95%RCは、無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の連続した心エコー検査の最中に、臨床的に信頼できる変化(検査者内および検査者間の変動性を超えて)を同定するのに役立つ。

Yan, Gong‐Yi, et al.
"Relationship between ultrasonographically determined renal dimensions and International Renal Interest Society stages in cats with chronic kidney disease." 
Journal of Veterinary Internal Medicine 34.4 (2020): 1464-1475.

PubMedリンク PMID:3258
本文:無料公開あり(全文

タイトル:慢性腎臓病の猫における超音波検査で測定した腎臓の大きさとIRISステージとの関連

==アブストラクト===
背景:慢性腎臓病の猫における腎臓の大きさと腎機能の相関については不明である。

仮説/目的:超音波検査を行った猫における腎臓の大きさとCKDの重症度と関連を調べること。

動物:健康な猫19頭とCKDのある猫30頭。

方法:2012年から2016年の間に得られた超音波検査画像を再調査した。CKDの重症度はIRIS CKD分類システムを用いて決定した。腎臓の長さ、皮質の厚さ、髄質の厚さ、および皮質髄質比を測定し、これらの腎臓の大きさと血清クレアチニン濃度の感ん系を調べ、対称群と疾患群の間での大きさの違いを調べた。CKDを鑑別するための腎臓の大きさの感度と特異度も評価した。

結果:疾患グループはさらにステージⅠ-Ⅱ(15頭)とステージⅢ-Ⅳ(15頭)のグルーブに細分類された。皮質の厚さはどちらのグループでも有意に減少し、重症度と負の相関があった。他の腎臓の大きさと比較して、腎臓の厚さは血清クレアチニン濃度の逆数と強い線形相関をもち、優れた診断性能であった(Youden指標;左腎 90%、カットオフ値4.7mmで感度90.0%、特異度94.7%  右腎 83.3%、カットオフ値4.5mmで感度83.3%、特異度94.7%)。

結論と臨床的意義
:腎皮質の厚みの減少が、腎機能を喪失した観察された。超音波検査で腎臓皮質の厚みを測定することは、猫のCKDの進行を評価する有益な方法になり得る。

Pecceu, Evi, et al.
"Ultrasound is a poor predictor of early or overt liver or spleen metastasis in dogs with high‐risk mast cell tumours." 
Veterinary and comparative oncology 18.3 (2020): 389-401.

PubMedリンク PMID:31863546
本文:googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル
:ハイリスクの肥満細胞腫がある犬における肝臓または脾臓の早期または明白な転移に対して、超音波検査は不十分な予測因子である

==アブストラクト=== 
 犬の肥満細胞腫のステージングにおけるルーチンな肝臓と脾臓の超音波検査とFNA細胞診の重要性については相反するエビデンスが存在する。この研究の目的は、厳密に定義されたハイリスク肥満細胞腫における超音波検査所見と細胞診所見の相関を調べ、転帰への影響を調べることである。私たちの仮説は、ハイリスク肥満細胞腫において超音波検査は内臓への転移をあまり予測できず、明白な転移に比べて早期転移は予後の改善と関連する、というものである。

 肝臓と脾臓の超音波検査を細胞診の結果と関連づけて、転移なし、早期転移、または明白な転移に分類した。82頭の犬が前向きに登録され、細胞診で18%は早期の内臓転移があり、7%に明白な転移がみられた。内臓転移のある犬の67%で領域リンパ節転移がみられた。超音波検査は転移に対して不十分な予測因子であり、感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率はそれぞれ、脾臓で67%、68%、21%、94%であり、肝臓では29%、93%、56%、82%であった。進行までの期間の中央値は、転移のない犬では中央値に達せず、早期転移のある犬で305日、明白な転移のある犬で69日であった(p<0.001)。3群における中央生存期間はそれぞれ、中央値達せず、322日、81日であった(p<0.001)。PatnaikまたはKiupelのハイグレード、早期転移、明白な転移、および十分な局所制御は、転帰と有意に関連した。

 早期の内臓転移は、転移のない犬と比較して不良な転帰と関連しているが、そのうちには長期制御を得られる犬もいた。

Poad, Megan H., et al.
"Utility of radiographic measurements to predict echocardiographic left heart enlargement in dogs with preclinical myxomatous mitral valve disease." 
Journal of Veterinary Internal Medicine.

PubMedリンク PMID:32686167
本文:無料公開あり(全文

タイトル:無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患の犬において心エコー検査の左心拡大を予測するためのレントゲン測定の有用性

==アブストラクト=== 
背景:左心臓サイズの測定は、粘液腫性僧帽弁疾患の犬における疾患の重症度を決定するのに役立つ。

仮説/目的
:無症候性の粘液腫性僧帽弁疾患がある犬における心エコーでの左心拡大を予測するためのレントゲン椎骨心臓サイズ(VHS)および椎骨左心房サイズ(VLAS)の能力を調べること。

動物
粘液腫性僧帽弁疾患があり、過去または現在に臨床的またはレントゲン検査的に鬱血性心不全の所見がある家庭医飼育犬70頭。

方法:同日に心エコー検査と胸部レントゲンを行った犬についての回顧的横断研究。受信者操作特性(ROC)曲線をもちいて、VHS、VLAS、およびVHS+VLASが心エコーでの左心拡大の有無を識別できるかどうかを評価し、それらのレントゲンの測定値に関する臨床的に関連のあるカットオフ値を選択した。

結果
VHS、VLAS、およびVHS+VLASが心エコーでの左心拡大を予測する能力は中程度(VHSの曲線下面積[AUC]=0.851 95%信頼区間[CI] 0.762-0.941、VHS+VLASのAUC=0.865 95%CI 0.783-0.947)であり、VLASとVHS+VLASの能力は、VHS単独の能力と差がなかった。心エコー左心拡大に対して、VHSのカットオフ値は>10.8で、感度91.1%(76.3-98.1)、特異度69.4%(51.9-83.7) であった。カットオフ値を>11.7にすると、心エコー左心拡大に対して感度32.4%(17.4-50.5)、特異度97.2%(85.5-99.9)であった。70頭中30頭(43%)がVHS10.9-11.7であった。

結論と臨床的意義
:VHS>11.7は心エコー左心拡大の犬を同定し、VHS≦10.8は心エコー左心拡大の犬を除外する。犬の大部分で、VHSがこのカットオフ値の間であった。

Lichtenhahn, Vera, et al.
"Evaluation of L7‐S1 nerve root pathology with low‐field MRI in dogs with lumbosacral foraminal stenosis."
 
Veterinary Surgery (2020).

PubMedリンク PMID:32342548
本文:無料公開なし

タイトル:腰仙部椎間孔狭窄のある犬における低磁場MRIによるL7-S1神経根病理の評価

==アブストラクト=== 
目的:腰仙部椎間孔狭窄症および神経根障害と関連する低磁場MRI所見を記述し、それらを臨床所見と相関させること。

研究デザイン:回顧的研究。

動物:腰仙結合部の臨床検査と標準化されたMRI検査を行った家庭飼育犬(n=240)。

方法:神経学的臨床評価と腰仙結合部のMRIによる変性性腰仙部狭窄症のある犬の医療記録を用い、画像病理を記述し、それらを臨床状態と関連づけた。

結果:合計で480の神経抗が評価された。椎間孔の脂肪信号の減少が364/480の神経孔で同定され、そのうち87.9%(n=320)で神経根の変化も同時にみられた。L7の神経根障害のMRIの特徴には、背側斜位エコー勾配STIRにおける神経根の腫大とその周囲の軟部組織の高信号、およびT1強調像の横断像における神経根の形、大きさ、位置の変化があった。神経根障害は、全周性の椎間孔狭窄(絞扼)と限局的な椎間孔狭窄(圧迫)のいずれの結果としてもみられた。側方脊椎の脊椎症と椎間の面関節の変化は、最も一般的な脊椎と神経椎間孔の病理であった。片側性の腰仙部画像所見のある犬の85%(n=65)で、同側の後肢に臨床徴候が存在した。

結論:脂肪信号の消失はL7の神経根障害および椎間孔狭窄と関連している可能性が高かった。片側性の病変は一般に、同側肢の臨床徴候と関連した。

臨床的意義
:低磁場MRIによって明らかとなる椎間孔の脂肪信号の消失は、神経根障害とその基礎となる狭窄の評価を促すものであり、臨床所見と関連があり、臨床所見と組み合わせることで腰仙部椎間孔狭窄症の診断を改善するものと考えられる。
 

Giannasi, Savannah, et al.
"Comparison of direct measurement of intracranial pressures and presumptive clinical and magnetic resonance imaging indicators of intracranial hypertension in dogs with brain tumors." 
Journal of Veterinary Internal Medicine(2020).

PubMedリンク PMID:32415794
本文:無料公開あり(全文

タイトル:脳腫瘍のある犬における頭蓋内圧の直接的測定と、頭蓋内圧亢進を疑う臨床およびMRIの指標との比較

==アブストラクト=== 
背景:頭蓋内圧亢進症はしばしば、臨床的または画像所見をもとに推定的に診断される。臨床または画像による頭蓋内圧亢進症の代理は通常、直接頭蓋内圧記録の参照水準とともに評価されていない。

仮説:頭蓋内圧亢進症を疑う脳のMRIまたは臨床的な所見のある犬は、それらの所見のない犬よりも直接頭蓋内圧が高いであろう。

動物:グリオーマのある犬12頭と正常対照3頭。

方法
:前向き便宜研究。頭蓋内圧亢進症の臨床的および脳のMRIの指標から作成されたスコアをもとに、犬を正常頭蓋内圧または頭蓋内圧更新症に推定的に分類した。実質内マイクロセンサーを用いて麻酔下の犬で直接頭蓋内圧を記録し、グループ間で比較した。

結果:直接頭蓋内圧は、対照犬(10.4±2.1mmHg)とグリオーマのある犬(15.6±8.3mmHg)または臨床的に頭蓋内圧亢進症を予測した犬との間で、差はなかった。MRIで正常な頭蓋内圧と予測した犬と比較して、MRIで頭蓋内圧亢進症と予測した犬では直性頭蓋内圧が高く(10.3±4.1mmHg vs 19.2±7.9mmHg、p=0.004)、より大きな腫瘍があり(1.45±1.2 vs 5.71±3.03 cm3、p=0.0004)、視神経鞘の直径がより大きく、14/14頭(100%)で構造的に解剖学的な変位を示した。直接頭蓋内圧15mmHgの閾値で、頭蓋内圧亢進症を予測するMRIの感度は90%、特異度は69%であった。

結論と臨床的意義
:直接頭蓋内圧の測定は、脳腫瘍の犬で実行可能である。脳ヘルニア、マスエフェクト、視神経のサイズ、などのMRIの特徴は、頭蓋内圧亢進症の犬の識別に役立つ。頭蓋内圧の臨床評価では、頭蓋内内圧亢進症のある犬とない犬を識別できなかった。

Ruby, Jennifer, Scott Secrest, and Ajay Sharma.
"Radiographic differentiation of mediastinal versus pulmonary masses in dogs and cats can be challenging."
Veterinary Radiology & Ultrasound(2020).

PubMedリンク PMID:32400045
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:犬と猫の縦隔腫瘤と肺腫瘤のレントゲンでの鑑別は困難かもしれない

==アブストラクト=== 
縦隔および肺を起源とする胸部腫瘤の鑑別能力は、その複雑な空間的関係によってしばしば混乱を招く。この回顧的観察横断研究の目的は、レントゲンによる縦隔腫瘤と肺腫瘤の鑑別を評価し、特定のレントゲン所見に何らかの相関があるかどうかを決定することである。CTで縦隔および/または肺の腫瘤が同定された75頭の犬と猫の胸部レントゲンを再調査した。レントゲン検査は、匿名化してランダム化され、3人の評価者が2回評価した。評価者はそれぞれの腫瘤の期限を、縦隔、肺、またはその両方に分類した。2回目のの評価では、各腫瘤について21の異なるレントゲン所見の有無について記録した。腫瘤の起源についてのレントゲンとCTの分類の一致率と、同様に観察者間および観察者内の一致率について算出した。レントゲンとCTの全体の一致率は、縦隔腫瘤(68.6%)および肺腫瘤(63%)の両方で中程度であった。全体で、観察者間の一致率は中程度(κ=0.50-0.74)であり、観察者内の一致率(κ=0.58-0.93)は高かった。縦隔内の腫瘤は、他の縦隔内構造物を変位させる可能性が有意に高かった。また、正中よりも側方の腫瘤と尾側胸郭内の腫瘤は、有意に肺起源と正の相関を示した。この研究の結果は、縦隔腫瘤と肺腫瘤のレントゲン検査による鑑別の限界を強調しており、腫瘤の位置を縦隔構造物の変位が精度の向上に役立つ可能性のあるレントゲン所見であることを示している。
 

Bertal, Mileva, et al.
"Association between ultrasonographic appearance of splenic parenchyma and cytology in cats." 
Journal of feline medicine and surgery 20.1 (2018): 23-29.

PubMedリンク PMID:29172935
本文:無料公開あり(全文

タイトル:猫の脾臓実質の超音波検査のみためと細胞診の関連

==アブストラクト=== 
目的:この研究の目的は、超音波検査における脾臓腫瘤の存在またはびまん性の虫食い実質が、猫の脾臓における悪性疾患の潜在的な基準になるかどうかを調べることである。

方法:超音波検査画像とFNAで得られた脾臓の細胞学的解析がある猫の患者を、回顧的に多施設研究に組み入れた。

結果
:195頭の猫が組み入れ基準をみたした。虫食い状の超音波検査のみためと、細胞学的分析による悪性腫瘍の存在の間の一致には欠けている部分があった。悪性の腫瘍疾患の予測のための虫食い状実質の感度と特異度はそれぞれ13.2%と84.8%であった。悪性の腫瘍疾患の予測のための1cm以上の脾臓腫瘤の感度と特異度はそれぞれ21.0%と94.7%であった。脾臓実質の大理石様のみためは、低周波(6.6-10MHz)トランスデューサーで調べた患者よりも、高周波(11-18MHz)トランスデューサーで調べた患者の方が有意に多かった(11.1% vs 27.6%;p=0.004)。同様に、統計的に有意ではないが、虫食い状実質は、低周波グループよりも高周波グループでより多くみられた(8.9% vs 17.1%;p=0.09)。

結論と意義
:私たちの所見では、猫の脾臓の虫食い状の超音波検査のみためは、必ずしも細胞診によるリンパ腫や他の悪性腫瘍性疾患を反映しない。超音波検査による1cm以上の脾臓腫瘤は、猫の悪性疾患を示唆する。脾臓実質を評価する際にはトランスデューサーの周波数を考慮しなければならず、高周波トランスデューサーは、大理石様または虫食い状の実質の検出を改善するようだ。

Harel, Mathieu, et al.
"Prevalence and diagnostic value of the ultrasonographic honeycomb appearance of the spleen in cats." 
Journal of Feline Medicine and Surgery 22.2 (2020): 186-192.

PubMedリンク PMID:30896332
本文:無料公開あり(全文

タイトル:猫の脾臓の超音波検査の蜂の巣所見の有病率と診断的価値

==アブストラクト=== 
目的:この研究の目的は、超音波検査で紹介された猫の集団における脾臓の蜂の巣所見の有病率を報告し、この所見の確定診断に対する診断価値、脾臓の細胞診、および血液学的結果について決定することである。

方法:超音波検査による脾臓の蜂の巣所見、脾臓の細胞学的診断、および完全血球計算のある猫の医療記録(2016-2018年)からデータを収集した。

結果:25頭の猫が含まれた。蜂の巣パターンの有病率は6.8%であった。細胞診で正常と判断された脾臓はなく、4つのタイプの病変がみられた;リンパ過形成(64%)、腫瘍(16%)、髄外造血(12%)、および脾炎(8%)。蜂の巣パターンはすべての猫でリニア高周波プローブで上手く同定されたが、マイクロコンベックスプローブでは36%の症例のみで同定された。追跡情報は4頭で利用可能で、最初の検査から105日まで蜂の巣所見が持続し、すべての症例で蜂の巣パターンが持続した。脾臓の細胞診で髄外造血と診断された猫は、血清ヘモグロビン濃度が最も低かった(p=0.011)。

結論と意義
:脾臓の蜂の巣所見は猫でまれであり、私たちの研究では系統的に細胞学的変化と関連しており、ほとんどが良性(84%)であった。高周波リニアプローブの使用は検出率を改善させた。異なるタイプの浸潤を鑑別するための疫学的、超音波学的、および臨床的な基準はないため、FNAが推奨される

Harel, Mathieu, et al.
"Prevalence and diagnostic value of the ultrasonographic honeycomb appearance of the spleen in cats." 
Journal of Feline Medicine and Surgery 22.2 (2020): 186-192.

PubMedリンク PMID:30896332
本文:無料公開あり(全文

タイトル:猫の脾臓の超音波検査の蜂の巣所見の有病率と診断的価値

==アブストラクト=== 
目的:この研究の目的は、超音波検査で紹介された猫の集団における脾臓の蜂の巣所見の有病率を報告し、この所見の確定診断に対する診断価値、脾臓の細胞診、および血液学的結果について決定することである。

方法:超音波検査による脾臓の蜂の巣所見、脾臓の細胞学的診断、および完全血球計算のある猫の医療記録(2016-2018年)からデータを収集した。

結果:25頭の猫が含まれた。蜂の巣パターンの有病率は6.8%であった。細胞診で正常と判断された脾臓はなく、4つのタイプの病変がみられた;リンパ過形成(64%)、腫瘍(16%)、髄外造血(12%)、および脾炎(8%)。蜂の巣パターンはすべての猫でリニア高周波プローブで上手く同定されたが、マイクロコンベックスプローブでは36%の症例のみで同定された。追跡情報は4頭で利用可能で、最初の検査から105日まで蜂の巣所見が持続し、すべての症例で蜂の巣パターンが持続した。脾臓の細胞診で髄外造血と診断された猫は、血清ヘモグロビン濃度が最も低かった(p=0.011)。

結論と意義
:脾臓の蜂の巣所見は猫でまれであり、私たちの研究では系統的に細胞学的変化と関連しており、ほとんどが良性(84%)であった。高周波リニアプローブの使用は検出率を改善させた。異なるタイプの浸潤を鑑別するための疫学的、超音波学的、および臨床的な基準はないため、FNAが推奨される。

Quinci, Manuela, et al.
"Ultrasonographic honeycomb pattern of the spleen in cats: correlation with pathological diagnosis in 33 cases."
 
Journal of feline medicine and surgery (2019): 1098612X19873197.

PubMedリンク PMID:31537164
本文:無料公開なし

タイトル:猫の脾臓の超音波検査の蜂の巣パターン;病理学的診断との相関 33症例

==アブストラクト=== 
目的:この研究の目的は、猫の超音波検査による脾臓のびまん性蜂の巣パターンと病理学的診断の関係を調べ、トランスデューサーが蜂の巣パターンの与える影響を評価することである。

方法:蜂の巣パターンをもつ猫の腹部超音波検査を再調査し、脾臓の大きさ、形、辺縁、その他の実質の変化、および脾門リンパ節腫大について記録した。該当する場合には、高周波線形トランスデューサーと曲線トランスデューサーを比較して、蜂の巣パターンが高解像度画像でより頻繁に示されるかどうかを決定した。対応する脾臓の細胞病理組織学的サンプルの回顧的な再調査も行なった。

結果:33頭の猫が組み入れ基準を満たした。5頭が組織学的に診断され、28頭は細胞学的に診断され、不確定な症例では抗原受容体再構成(PARR)のPCRによって確定された。リンパ系過形成15頭、リンパ腫8頭(B細胞性4頭、T細胞性3頭、LGL1頭)、脾炎6頭、髄外造血3頭、組織球性肉腫1頭であった。脾臓の蜂の巣パターンがある猫におけるリンパ腫の有病率は24%であった。脾腫は蜂の巣パターンと最もよく関連する超音波検査の特徴であり、すべてのリンパ腫の症例でみられた。蜂の巣パターンは、高周波線形トランスデューサーで得られたではすべての症例(24/24)、マイクロコンベックストランスデューサーで得られた画像では62.5%(15/24)で確認された。

結論と意義
:この所見から、猫における超音波検査による脾臓の蜂の巣パターンは良性と悪性の疾患に関連している可能性があり、犬と比較してリンパ腫と関連する頻度が低かった。PARRによって補足されることのある細胞学的および組織学的検査は、診断サポートのために常に行われるべきである。高周波線形トランスデューサーの使用は、蜂の巣パターンまたは脾臓実質の微妙な変化を正しく認識するために推奨される。

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