ねころんで探せる小動物医療のジャーナルクラブ

小動物臨床の獣医師が、臨床に役立ちそうな論文情報をちょっとづつアップします。ねころんでいても論文検索ができればいいなと。

カテゴリ: 口腔

Sharma, Surabhi, et al.
"Survival time of juvenile dogs with oral squamous cell carcinoma treated with surgery alone: A Veterinary Society of Surgical Oncology retrospective study."
 
Veterinary Surgery (2021).

PubMedリンク PMID:33772819
本文:無料公開なし

タイトル:手術だけで治療した口腔扁平上皮癌の若齢犬の生存期間;獣医腫瘍外科学会の回顧的研究

==アブストラクト===
目的:口腔扁平上皮癌(OSCC)の外科治療をうけた若齢犬のシグナルメント、ステージ分類、外科治療、および生存期間について報告すること。

研究デザイン:回顧的研究。

動物:手術で治療された口腔扁平上皮癌の2歳未満の犬25頭。

方法:症例は獣医腫瘍外科学会から集められた。性別、品種、年齢、体重、臨床徴候、腫瘍の位置、術前診断とステージ分類、病理組織学的診断とマージン評価、無病期間、死亡の日と原因についてのデータを収集した。最低で3ヶ月以上の追跡期間を組み入れ基準とした。

結果:18頭は12ヶ月齢未満であり、7頭が24ヶ月齢未満であった。さまざまな犬種がみられ、体重の平均は22.3±14.4kgであった。手術前に転移の所見があった犬はいなかった。すべての犬で部分的な上顎切除または下顎切除が行われた。組織学的なマージンは24頭で完全であり、1頭で不完全であった。腫瘍の転移または腫瘍の再発を示した犬はいなかった。追跡期間の中央値は1556日(92-4234)であった。拡張型心筋症で死亡した1頭をのぞき、ほかのすべての犬が追跡期間の最後で生存していた。無病期間は中央値に達しなかった。

結論
:若齢犬における口腔内扁平上皮癌の広範囲外科切除後の予後は非常に良好である。

Isaza, Daniela, et al.
"Evaluation of cytology and histopathology for the diagnosis of feline orbital neoplasia: 81 cases (2004‐2019) and review of the literature." 
Veterinary Ophthalmology(2020).

PubMedリンク PMID:32352191
本文:無料公開なし

タイトル
:犬の扁桃腫瘍と様々な原発腫瘍からの扁桃への転移

==アブストラクト===
遠隔の原発腫瘍からの扁桃への転移について犬では述べられておらず、ヒトでの報告もまれである。この研究の目的は、犬の口蓋扁桃に腫瘍の転移が起こるかどうかを調べ、頭部の間接CTリンパ管造影によって輸入リンパ管が口蓋扁桃に流入するかどうかを評価することである。

診断検査所の扁桃の病理組織学サンプルを回顧的にレビューした。間接CTリンパ管造影の研究(n=53)は、一人の放射線科医が回顧的にレビューした。合計で882の扁桃の病理組織学的サンプルのうち、492(56%)が腫瘍とみなされ、それらのうち8%が良性であった。扁桃原発の悪性腫瘍は、扁平上皮癌(55%)、リンパ腫(17%)、メラノーマ(12%)が多かった。扁桃への転移は41例で確認され、病理組織学的評価によってメラノーマ(25)、癌腫(10)、血管肉腫(2)、線維肉腫(1)、悪性組織球症(1)、基底細胞腫瘍(1)、未分化肉腫(1)が明らかなとなった。53の扁桃メラノーマが同定されており、そのうち25は既知の遠隔原発腫瘍からの転移、28は扁桃のみであり、それらのうち9はリンパ節転移が併存していた。間接CTリンパ管造影では、口蓋扁桃に造影剤が流入する症例はいなかった。

口蓋扁桃は多くの部位からの種々の原発腫瘍の重要な転移部位である。間接CTリンパ管造影では口蓋扁桃への流入するリンパ管を明らかにはできず、これは扁桃への転移は血行性の経路であることを高く支持する。扁桃への転移は、以前から考えられているよりもより頻繁にある可能性がある。これにより、すべての口腔腫瘍とメラノーマの症例で、扁桃を含む口腔全体の検査の実施を推奨する。

Bonfanti, U., et al.
"Diagnostic value of cytological analysis of tumours and tumour-like lesions of the oral cavity in dogs and cats: A prospective study on 114 cases." 
The Veterinary Journal205.2 (2015): 322-327.

PubMedリンク PMID:25466576
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:犬と猫の口腔内の腫瘍および腫瘍様病変の細胞学的分析の診断的価値;114症例の前向き研究

==アブストラクト=== 
腫瘍性もしくは非腫瘍性の腫瘤は、犬と猫の口腔内における一般的な所見である。この前向き研究の目的は、細針吸引(FNA)、細針挿入(FNI)、および押し付け塗抹(IS)を行った口腔病変の細胞学的検査を、ゴールドスタンダードとしての病理組織検査の結果と比較することである。

合計で犬85頭と猫29頭がこの研究に組み込まれた。同一病変からの組織学的および細胞学的(FNA、FNI、および/またはIS) 検査が利用できる場合に症例が組み入れられ、細胞学的結果と組織学的結果のκ一致と精度について算出した。18の細胞学的標本が除外され、検索率は84.2%であった。分析されたサンプル96のうち、FNA、FNI、ISはそれぞれ80、76、73の動物で利用可能であった。全体で、犬の60/67(89.6%)と猫の21/29(72.4%)の病変が腫瘍性であり、残りは良性の非腫瘍性病変であった。すべての病変で、FNA、FNI、ISによって得られたκ値は、犬で0.83(95%信頼区間[95%IC]0.77-0.90)、0.87
(95%IC 0.81-0.93)、0.75(95%IC 0.67-0.84)であり、猫では0.92(95%IC 0.87-0.96)、0.92(95%IC 0.88-0.97)、0.86(95%IC 0.79-0.92)であった。FNA、FNI、ISの診断精度は、腫瘍のある犬で98.2%、98.1%、91.8%、腫瘍のある猫で95.6%、95.6%、95.8%であった。

結論として、病理組織学的検査との高い一致は、FNA、FNI、ISによる細胞学的評価は犬と猫の口腔内病変の正確な診断のための適切な方法であることが示唆された。
 

Mikiewicz, M., et al.
"Canine and Feline Oral Cavity Tumours and Tumour-like Lesions: a Retrospective Study of 486 Cases (2015–2017)." 
Journal of comparative pathology 172 (2019): 80-87.

PubMedリンク PMID:31690420
本文:googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル
犬と猫の口腔の腫瘍および腫瘍様病変;486症例の回顧的研究

==アブストラクト=== 
口腔の腫瘍および腫瘍様病変は犬と猫で一般的であり、それらの診断と分類には病理組織学的検査が必要となる。この研究の目的は犬と猫の口腔内病変を回顧的に分析し、炎症、過形成、および腫瘍の分布を評価することである。

2015年から2017年の間に日常的に診断された全部で486の口腔の腫瘍および腫瘍様病変(犬340、猫146)が 含まれた。病変は炎症性、過形成性、または腫瘍性(良性および悪性)に分類された。病理組織学的診断はHE染色をもとに行われ、必要に応じてメイグリュンワルドギムザ染色(肥満細胞腫に対して)、フォンタナ・マッソン染色(メラノーマに対して)、または免疫組織化学(CD3、CD79α、S100マーカー、に対して)が行われた。犬では病変の29.11%(99/340)が良性腫瘍、24.12%(82/340)が過形成病変、14.7%(50/340)が炎症性病変であった。猫では4.79%(7/146)が良性腫瘍、15.07%(22/146)が過形成病変、57.53%(84/146)が炎症性病変であった。さらに、犬の23.4%(79/340)が歯肉過形成と診断され、19.12%(65/340)が周辺性歯原性線維腫と診断されたのに対して、猫の43.84%(64/146)は慢性リンパ形質細胞性口内炎と診断された。悪性腫瘍は犬の32.06%(109/340)と猫の21.91%(32/146)を占め、犬では高グレードのメラノーマ、猫では扁平上皮癌が最も多かった。

Mendelsohn, Danielle, et al.
"Clinicopathological Features, Risk Factors and Predispositions, and Response to Treatment of Eosinophilic Oral Disease in 24 Dogs (2000-2016)." 
Journal of veterinary dentistry 36.1 (2019): 25-31.

PubMedリンク PMID:31138045
本文:無料公開なし

タイトル
:好酸球性口腔疾患のある犬24頭の臨床病理学的特徴、リスク因子と素因、および治療への反応

==アブストラクト=== 
この研究の目的は、犬の好酸球性口腔疾患の臨床病理学的な特徴を回顧的に記述し、潜在的なリスク因子または素因を同定し、全体的な治療への反応を報告することである。獣医教育病院と民間の紹介病院における17年間の犬の医療記録を、好酸球性口腔疾患について再調査した。26の病変を含む24頭の犬が組み入れ基準をみたした。患者の平均年齢は6.8歳齢、平均体重は13.4kgであった。15犬種がみられ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(16.7%) 、ラブラドール・レトリバー(12.5%)、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア(12.5%)が含まれた。好酸球性病変は口蓋(65.4%)、舌(26.9%)、および他の口腔部位(7.7%)にみられた。追跡期間の中央値は5ヶ月であった。病変部位と体重との統計学的に有意な関連が解析により明らかになった(口蓋と舌の病変は小型犬でよくみられ、他の口腔内病変[口唇または粘膜
]は大型犬でよくみられた)。病変部位と治癒との間には相関がみられ(口蓋病変の犬はすべて、最終評価時に無症候になっていた)、治癒と抗菌薬+プレドニゾロンとの間にも相関がみられた(この治療の組み合わせがないよりも治癒する割合が多かった)。無症候性であった犬のうち70%は、投薬なし、またはアレルギー治療単独で治癒し、これは無症候性の犬では保存療法によく反応する可能性があることを示唆している。病変部位と品種、シグナルメントと治療への反応、病変の治癒とグルココルチコイドの使用または末梢の好酸球増加との間に関連はみられなかった。
 

Buelow, Mary E., et al.
"Lingual lesions in the dog and cat: recognition, diagnosis, and treatment."
 
Journal of veterinary dentistry 28.3 (2011): 151-162.

PubMedリンク PMID:22206141
本文:無料公開なし

タイトル
:犬と猫の舌病変;認識、診断、治療

==アブストラクト=== 
舌は犬と猫の口腔内で多くの重要な役割を果たします。その結果、舌の病変は動物の全体的な健康に壊滅的な影響を与える可能性があります。この記事では、舌の解剖学のレビューと、病因、肉眼的外観、および多種多様な舌病変の診断手順のレビューを提供します。レビューされる舌の病理学的状態には、外傷性、代謝性、特発性、感染性、免疫介在性、遺伝性、および腫瘍性病変が含まれます。この記事では、舌病変の医学的管理における現在の概念についても説明します。 

Urfer, Silvan R., et al.
"Risk Factors Associated with Lifespan in Pet Dogs Evaluated in Primary Care Veterinary Hospitals."
 
Journal of the American Animal Hospital Association 55.3 (2019): 130-137.

PubMedリンク PMID:30870610
本文:googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル:一次診療獣医病院で評価されたペット犬における寿命に関連するリスク因子

==アブストラクト=== 
この集団ベースの回顧的コホート研究の目的は、一次診療獣医病院で評価されたペット犬の寿命に関連する因子を特定することである。2010/1/1から2012/12/31の間に、787のアメリカの病院のいずれかに2回以上来院した3ヶ月齢以上の犬を組み入れた。性線状態、品種、体格、および純血種(vs混血種)の状態について犬の生存曲線を作成した。多変量コックス比例ハザード回帰を行い、寿命に関連する因子を同定した。2,370,078頭の犬が研究に組み入れられ、そのうち179,466(7.6%)が研究期間中に死亡した。雑種犬は純血種犬よりも有意に長く生存し、この差は体重が増加するにつれてより顕著であった。その他の因子を制御すると、どちらの性別でも性線摘出をした犬よりもそれをしていない場合に、研究の追跡期間中全体で死亡する危険性が大きかった。2歳以上生きた犬の場合、歯科スケーリングの頻度の増加とともに死亡の危険性が減少した。我々の研究は、体格と性線摘出が寿命に与える影響についての過去の報告を支持し、超音波歯科スケーリングと雑種犬を支持する新たな根拠を提供する。
 

Gatineau, Matthieu, et al.
"Locked jaw syndrome in dogs and cats: 37 cases (1998–2005)." 
Journal of veterinary dentistry 25.1 (2008): 16-22.

PubMedリンク PMID:18512621
本文:googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル
:ロックジョー症候群の犬と猫;37症例(1998-2005)

==アブストラクト===
ロックジョー症候群(口を開けるまたは閉めることができない)の犬と猫の連続した症例シリーズについてこの研究で報告する。犬が有意に多く(84.0%)、成犬が主に罹患した(81.0%)。骨折による顎関節の強直が、ロックジョー症候群の最も多い原因だった(54.0%)。ロックジョー症候群のその他の原因には、咀嚼筋筋炎、腫瘍、三叉神経麻痺と中枢神経病変、顎関節の脱臼と異形成、変形性関節症、眼球後部膿瘍、破傷風、重度の耳疾患があった。ロックジョー症候群の治療は、主な原因疾患に向けられる。関節周囲の線維化を最小限にするために、緊張性痙攣を治療することが重要だ。顎関節の強直に対しては外科的介入が推奨されている。咀嚼筋筋炎の治療は、徐々に口を開けることで開始し、免疫抑制療法をベースにした内科治療も行う。骨折と咀嚼筋筋炎は短期的な転帰についても比較的良好な予後と関連するが、中枢神経病変または骨肉腫の動物では予後不良となる。

Mas, A., et al.
"Canine tonsillar squamous cell carcinoma–a multi‐centre retrospective review of 44 clinical cases."
 
Journal of Small Animal Practice 52.7 (2011): 359-364.

PubMedリンク PMID:21726228
本文:無料公開あり(全文

タイトル:犬の扁桃扁平上皮癌;44臨床症例の他施設回顧的研究

==アブストラクト===
目的:扁桃の扁平上皮癌のある犬の臨床徴候、治療、および生存について再調査し、可能であれば有用な予後因子を同定すること。
 
方法:44頭の犬の医療記録を回顧的に再調査した。臨床徴候、臨床ステール、診断の時期、治療、およびび転帰について記録した。カプランマイヤー、ログランク、スチューデントt検定、クラスカル・ワリス検定、およびカイ二乗/フィッシャー直接確率検定を必要に応じて用いて、データを分析した。

結果:最も頻繁な臨床徴候は、咳(12頭、27%)、リンパ節腫大(11頭、25%)、および嚥下障害(11頭、25%)であった。食低下と元気消失は一般的ではなかったが、予後不良と有意に相関した。どの治療法を用いても、この研究の犬では生存期間は短く、中央生存期間は179日であった、しかし、少数の犬は長期生存した。

臨床的意義:食欲低下と元気消失を伴う扁桃の扁平上皮癌の犬の生存期間は、これらの臨床徴候がない犬よりも短かった。手術、化学療法、および放射線治療は、扁桃の扁平上皮癌と診断された犬の中央生存期間を伸ばすようだが、犬の扁桃扁平上皮癌の治療として有効性の高いものではない。
 

Thierry, Florence, et al.
"Computed tomographic appearance of canine tonsillar neoplasia: 14 cases." 
Veterinary Radiology & Ultrasound 59.1 (2018): 54-63.

PubMedリンク PMID:28929544
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:犬の扁桃腫瘍のコンピュータ断層撮影所見;14症例

==アブストラクト===
口蓋扁桃は、犬の口腔内腫瘍の一般的ではない部位である。罹患した扁桃では、扁平上皮癌が最も頻繁な腫瘍のタイプであり、次いでメラノーマとリンパ腫だ。コンピュータ断層撮影(CT)は、犬の口腔咽頭疾患の調査にますます使用されているが、扁桃腫瘍のCT所見についての利用できる情報は限られている。この回顧的記述的症例シリーズの目的は、犬の扁桃腫瘍のCTの特徴を調べ、特異的なCT所見が腫瘍性の扁桃と非腫瘍性のものを鑑別するかどうかを決定することである。

2つの紹介病院で扁桃腫瘍と診断された14頭の犬のCT検査を収集し、2人の評価者が再調査した。診断は組織学もしくは細胞学をもとに行われた。癌腫が11頭で診断され、メラノーマが2頭、リンパ腫が1頭であった。扁桃と領域リンパ節の特異的なCTの特徴は、腫瘍性と非腫瘍性の扁桃疾患を鑑別しなかったが、領域リンパ節のCTの特徴がリンダンに有用であった症例もいた。内側咽頭後リンパ節の顕著な腫大(幅18mm以上、12/18)、不均一性(16/18)、
hypoattenuating hilusの欠如(18/18)は、扁桃腫瘍と一致する一般的な特徴であった。内側咽頭後リンパ節と下顎リンパ節のリンパ節腫大は、それぞれ8/12と6/9で扁桃腫瘍と同側であった。5頭では、関連した転移性のリンパ節腫大があるにも関わらず、扁桃の腫大がほとんどない、または全くなかった。

それゆえ、同側の内側咽頭後リンパ節の腫大、またはリンパ節腫大とは関連しないいずれかの扁桃の腫大のCT所見のある犬の鑑別診断として、扁桃の腫瘍は考慮すべきであろう。 
 

Grant, J., and S. North.
"Evaluation of the factors contributing to long‐term survival in canine tonsillar squamous cell carcinoma." 
Australian veterinary journal 94.6 (2016): 197-202.

PubMedリンク PMID:27237121
本文:無料公開なし

タイトル:犬の扁桃扁平上皮癌における長期生存に寄与する因子の評価

==アブストラクト===
目的: 扁桃の扁平上皮癌と診断された犬の長期生存に関連する可能性のある予後因子を同定すること。

方法:扁桃の扁平上皮癌の治療を行なった犬15頭の医療記録を回顧的に再調査した。シグナルメント、臨床徴候、臨床ステージ、t治療、および転帰について記録した。

結果:この研究における全体の中央生存期間は243日であった。1年および2年生存は、それぞれ40%と20%であった。最初のステージングの結果は生存有意な影響を与えており、来院時に1つの扁桃のみが罹患し転移病変のない犬の中央生存期間(637.5日)は、局所転移のある犬(134日)、遠隔転移のある犬(75日)、または両側の扁桃の病変のある犬、よりも長かった。扁桃扁平上皮癌に対する手術と補助化学療法を行った犬では、長い生存期間が報告された(中央生存期間 464.5日)。

臨床的意義
:この研究は、扁桃扁平上皮癌のある犬の予後と来院時のステージとの関連を述べた最初の獣医学的研究であり、早期のステージでそれに続く外科と化学療法を含めた治療プロトコールを行った犬では長期生存が示された。長期生存と進行性の病変に対する補助的な手術との関連は明確ではなく、さらなる調査が必要とされる。
 

Esplin, D. G.
"Survival of dogs following surgical excision of histologically well-differentiated melanocytic neoplasms of the mucous membranes of the lips and oral cavity." 
Veterinary pathology 45.6 (2008): 889-896.

PubMedリンク PMID:18984791
本文: googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル
:口唇および口腔内の粘膜の組織学的に高分化なメラノサイト腫瘍の外科的切除後の犬の生存

==アブストラクト===
口唇および口腔の粘膜に関与する組織学的に高分化なメラノサイト腫瘍69個をもつ64頭の犬の術後の追跡情報を得た。補助療法をうけた犬はいなかった。64頭中61頭(95%)は研究終了時に生存しているか腫瘍とは関係ない原因で死亡しており、手術後の平均生存期間は23.4ヶ月、中央生存期間は34ヶ月であった。研究終了時に生存していた28頭の術後の平均生存期間は31.3ヶ月であった。腫瘍の再発が2頭でみられ、それらの犬は研究終了時に生存していた。腫瘍関連の原因で死亡した犬(3頭)すべてと、腫瘍の再発のあった犬(2頭)すべてが、口腔腫瘍であった。この研究の結果は、
口唇および口腔内の粘膜の組織学的に高分化なメラノサイト腫瘍で、病変の局所切除のみで補助療法をしない犬では、良好な臨床経過と生存期間の延長が期待できることを示している。

Smithson, Christopher W., et al.
"Multicentric oral plasmacytoma in 3 dogs." 
Journal of veterinary dentistry 29.2 (2012).

PubMedリンク PMID:23008858
本文:無料公開なし

タイトル:3頭の犬の多中心性口腔形質細胞腫

==アブストラクト===
口腔髄外性形質細胞腫(EMP)は犬において局所的に攻撃性のある腫瘍であるが、転移はまれである。犬のすべての口腔腫瘍の5.2%を占め、すべての髄外性形質細胞腫のうち22.0-28.0%が口腔内で診断される。髄外性形質細胞腫は腫瘍性の形質細胞から成り、骨髄から生じるものではない。犬において、髄外性形質細胞腫と多発性骨髄腫の発生との関連は決定されていない。完全な外科的切除がこの腫瘍の主要な治療であり、通常は治癒的である。同一患者において多発する口腔髄外性形質細胞腫は、口腔内の同一部位で生じる腫瘍としてほとんど報告されていない。著者の知る限り、ここで記述する症例のような多中心性の口腔髄外性形質細胞腫は、犬では報告されていない。


==訳者コメント===
アブストラクトがイントロのようになっていて、この報告の概要が全然わからないようになっていますね。

 

Wright, Zachary M., Kenita S. Rogers, and Joanne Mansell.
"Survival data for canine oral extramedullary plasmacytomas: a retrospective analysis (1996–2006)." 
Journal of the American Animal Hospital Association 44.2 (2008): 75-81.

PubMedリンク PMID:18316443
本文:無料公開なし

タイトル
:犬の口腔髄外性形質細胞腫の生存データ:回顧的解析(1996-2006)

==アブストラクト===
10年間で、髄外性形質細胞腫(EMP)はすべての犬の口腔腫瘍のうち5.2%(16/302)でみられた。これら16の口腔髄外性形質細胞腫は、同時期のすべての髄外性形質細胞腫の28.5%を構成した。11頭の犬が死亡し、中央生存期間は474日であった。5頭はこれを書いている時点で生存していた。髄外性形質細胞腫の完全な外科的切除がなく、補助療法のない犬の中央生存期間は138日であった。口腔髄外性形質細胞腫は、他の組織から発生する髄外性形質細胞腫と一致する臨床的挙動をもっていた。それらは多発性骨髄腫との明らかな関連はなく、完全な外科切除で治癒的であり得る。 

 

Soukup, Jason W., Scott Hetzel, and Annie Paul.
"Classification and epidemiology of traumatic dentoalveolar injuries in dogs and cats: 959 injuries in 660 patient visits (2004–2012)." 
Journal of veterinary dentistry 32.1 (2015): 6-14.

PubMedリンク PMID:26197685
本文:無料公開なし 

タイトル
:犬と猫における外傷性歯槽骨損傷の分類と疫学;660頭の来院における959の損傷(2004-2012年)

==アブストラクト===
この研究の目的は、犬と猫における
外傷性歯槽骨損傷の疫学を調べ、ヒトの分類システムの犬と猫の外傷性歯槽骨損傷への適応性を評価することである。

ウィスコンシンマディソン大学獣医学科歯科口腔外科部門の症例記録と病院患者処理ソフトウェアから、外傷性歯槽骨損傷と診断された患者全てを同定した。研究集団は、口腔治療での来院し画像診断を含む医療記録から少なくとも1つの外傷性歯槽骨損傷と診断された、
、2004年から2012年の間の合計で660頭の来院、621頭の犬と猫の研究集団を、人の外傷性歯槽骨損傷の分類システムに従って損傷のグループに再評価した。患者のシグナルメント、歯の損傷、患者あたりの損傷の数、を記録し集計した。外傷性歯槽骨損傷の全体の罹患率は26.2%であった。患者あたりの外傷性歯槽骨損傷の平均(±標準偏差)は、1.45(±0.85)であった、ヒトで利用される分類システムによって認識される外傷性歯槽骨損傷の全14クラスが同定され、この研究で同定された外傷性歯槽骨損傷の全ては、このシステムを用いて分類可能であった。エナメル質象牙質骨折(49.6%)は最も多い外傷性歯槽骨損傷であった。最も損傷の多かった歯は、上顎もしくは下顎の犬歯(35.5%)であった。最も多い年齢は、犬で3-6歳(33.0%)、猫で7-10歳(31.3%)であった。

4頭に1頭の頻度で、外傷性歯槽骨損傷は一般的であり、ペットの健康上の重要な関心である。多くの外傷性歯槽骨損傷は重篤であり、適時に、時には即時的な治療を必要である。動物における外傷性歯槽骨損傷の将来の疫学的研究を改善するために、この研究で使用されているような、完全な分類システムの採用と利用が推奨される。

Kitshoff, Adriaan Mynhardt, et al. 
"A retrospective study of 109 dogs with mandibular fractures." 
Vet Comp Orthop Traumatol. (2013).

PubMedリンク PMID:23111902
本文:googlesholar経由で入手可能(全文) 

タイトル:下顎骨折の犬109頭の回顧的研究

==アブストラクト===
目的:南アフリカの小動物紹介センターに下顎骨折で来院した犬の患者因子と骨折携帯について調べること

方法:下顎骨折のある犬の年齢、性別、品種、および病因に関する患者データを記録した。骨折は、術前のX線検査の評価によって、解剖学的な部位、変位、骨折のタイプ、骨折線の方向、歯周病理、および骨折線上に歯が存在するかどうか、にしたがって分類された。臨床的な観察によって骨折が解放か閉鎖かを示した。

結果:全部で109頭の犬の135の下顎骨折が、この研究に組み入れれらた。小型犬と8ヶ月齢以下の犬が好発(102/109頭)であった。この研究では犬のけんかが最も多い原因(68/109)であった。大臼歯領域が最も多い罹患部位(56/135)であった。X線検査による評価で、横骨折で(73/135)、比較的不安定で(116/135)、転位骨折(112/135)が多いことが明らかになった。 大部分の骨折は骨折線に歯を巻き込んでおり(100/135)、第一大臼歯が頻繁であった(54/135)。骨折の大部分は開放であった(104/135)。

臨床的重要性
:この研究で得られた結果は、下顎骨折の修復手技の生物力学的研究における患者と骨折の形態洗濯の指針として使用できる可能性がある。この患者集団のスクリーニングは、南アフリカにおける下顎骨折の修復の新たな治療選択肢の探索を促すかもしれない。

Lopes, Fernanda M., et al.
"Oral fractures in dogs of Brazil—a retrospective study." 
Journal of veterinary dentistry 22.2 (2005): 86-90.

PubMedリンク PMID:16149386
本文:googlescholarからresearchgateで入手可能(全文) 

タイトル
:ブラジルの犬における口腔の骨折;後ろ向き研究

==アブストラクト===
121の下顎骨折と21の上顎骨折のある100頭の犬で回顧的研究を行なった。犬のけんか(43.0%)と交通事故(12.0%) が最も多い骨折の原因であった。23.0%は骨折の原因が不明で、13.0%では病的骨折であった。若い犬(1歳未満)と8歳以上の犬が最も多く罹患した。下顎骨折は90頭(90%)の犬で起こり、2頭(2.2%)は上顎骨折も併発していた。大臼歯部(47.1%)が、下顎骨折で最も多い罹患部位であり、次いで下顎結合部・傍結合部(30.6%)、小臼歯部(17.4%)、角突起(4.1%)、および垂直枝(0.8%)であった。下顎部の骨折では、下顎第一大臼歯(85.9%)が巻き込まれることが多く、
下顎結合部・傍結合部の骨折の67.5%では犬歯が巻き込まれた。上顎の骨折で最も多いのは上顎骨(52.4%)であり、次いで切歯(33.3%)、口蓋骨(9.5%)、鼻骨(4.8%)であった。

 

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