ねころんで探せる小動物医療のジャーナルクラブ

小動物臨床の獣医師が、臨床に役立ちそうな論文情報をちょっとづつアップします。ねころんでいても論文検索ができればいいなと。

カテゴリ: 装置

Blake, Jocelin S., et al.
"Carotid artery bursting pressure and seal time after multiple uses of a vessel sealing device." 
Veterinary surgery 46.4 (2017): 501-506.

PubMedリンク 28334448
本文:無料公開なし

タイトル:血管シーリング装置を複数回使用あとの頸動脈の破裂圧とシーリング時間

==アブストラクト===
目的
:単回使用のバイポーラ血管シーリング装置を繰り返し犬の頸動脈で使用して滅菌したあとの、機能喪失について調べること。

研究デザイン
:生体外;乱塊法(犬)。

サンプル集団
:15頭の犬の死体から得られた頸動脈の断片(n=90)。

方法:6個のLigaSure Atlas 20cm装置(Covidien Inc, Minneapolis, MInnesota)を用いて、1頭の犬の死体の頸動脈をシールし、その後エチレンオキサイドを使用して再滅菌して2頭目の死体の頸動脈で再使用し、ひとつのLigaSureあたり合計で15死体で15回の使用を行なった。それぞれを使用した後に、それぞれの頸動脈でのシーリング時間と破裂圧を記録した。各シール部位での焦げ付きと粘着について定性的に評価した。

結果
:すべての頸動脈断片におけるシーリング時間の平均(標準偏差)は5.3秒であり、範囲は2.7-9.5秒であった。連続使用におけるシーリング時間に有意な変化はみられなかった(p=0.117)。すべての頸動脈断片における破裂圧の平均(標準偏差)は、1041.3(316.7)mmHg、範囲は355-1555mmHgであった。使用にわたって破裂圧に変化はなかった(p=0.57) 。中程度の焦げ付きと粘着が各時点でみられたが、研究と通して主観的な差はなかった。

結論
:LigaSure Atlas血管シーリング装置は、15回までエチレンオキサイドで再滅菌して使用するこことができ、シーリング時間またはシールの破裂圧に変化はなかった。
 

Valenzano, D., et al.
"Performance and microbiological safety testing after multiple use cycles and hydrogen peroxide sterilization of a 5‐mm vessel‐sealing device."
 
Veterinary Surgery(2019).

PubMedリンク PMID:30882923
本文:無料公開なし

タイトル: 複数サイク使用して過酸化水素滅菌した5mm血管シーリング装置の性能と微生物学安全性についてのテスト

==アブストラクト===
目的:単回使用の腹腔鏡用血管シーリング装置を、複数使用の状況での機能と微生物学的安全性について評価すること。

研究デザイン:生体外研究。

サンプル集団:12個の5mm LigaSure Maryland jaw装置。

方法:装置は故障するまでテストサイクルを繰り返した。装置を開封し、リン酸緩衝食塩液(PBS)の中で撹拌した。PBSを取理だし、遠心して、培養に供した。犬の卵巣子宮摘出術を死体組織でシュミレートし、その後、血管シーリングの質を密閉した豚頸動脈の圧力テストにより評価した。装置は洗浄して、過酸化水素ガスにより滅菌し、再梱包した。

結果:故障するまでのサイクルの平均±SDは7.7±2.8回で、最低で4回、最高で12回であった。12個中11個の装置で、起動トリガーを押した後の装置の起動の失敗により故障した。1つの装置だけが300mHgの圧力下での十分な血管シールを保持できなかった。いずれのサイクルでも細菌培養陽性になった装置はなかった。

結論:この研究で用いられた滅菌方法は、非常に良い微生物学的安全性の分析結果となった。多くの装置は起動ボタンの失敗により故障した。

臨床的意義
:この研究の状況下では、過酸化水素滅菌は微生物学的安全性を達成した。装置は、患者への感染のリスクの増加や血管シーリングにおける負の効果無しに、起動ボタンが故障するまで十分に再利用することができた。
 

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